愛媛県美術館の日々の活動をちょっとずつ書き込んでいます。
美術館の事業準備状況、イベント報告、ある日の出来事などなど、美術館の活動を垣間見ていただけるように頑張ります。
明日はいよいよ・・・

take4さんと同じく
八犬伝展担当のyukinkoです。と、いっても私はtake4さんのように出品交渉をしたり、作品の写真撮影や図録の執筆を行う学芸員ではなく、主には展示プログラムを開発し、
作品ガイドボランティアの方々と共に展覧会場でそれを実践し、そして時には来館者調査等を行ってプログラムの改善を行う教育普及専門の学芸員です。
愛媛県美術館では、展覧会の時には通常この展示担当と教育プログラム担当でチームを組んで、お互いに展覧会全体の動きを相談・把握しながら、①展覧会オープンまで~②オープンしてから~③そして最後の後片付けまで、一緒に走っていきます。(一緒に走る、というのが一番イメージに近いです。歩くなんて・・・歩くなんて・・・トンデモナイデス!!。)
前回のブログでもお話しましたが、今回の八犬伝展、そもそも八犬伝の物語自体がとても長く、そして込み入っています。そのためプログラムの現場スタッフ(作品ガイドボランティア)は、この4月からまずは八犬伝の物語全体を把握するところから準備を重ねてきました。
と、いうことで明日は研修室からレクチャーの様子をレポートしま~す。
すずめの巣立ち
美術館は、今は企画展の谷間となり展示室にも静けさが漂っています。そんな中、中庭を始めとする美術館周囲の緑では、巣立ちをする雛鳥たちのさえずりが賑やかになっています。
アトリエの利用者が、バタバタと飛べない雛を前庭で捕まえてきました。

しばらく様子を見ていましたが、取り敢えず、中庭に放してみることにしました。改めて、鳥の声に耳をすますとそこここから雛の声がしていました。
先ほどの雛も恐る恐る中庭におろすと、暫く首を傾げながら、他の雛鳥の声に後押しされたのか、上手く飛んで行きました。

美術館は、展覧会を観に来られる方も多いですが、展望ロビーや中庭などでゆったりするのが、好きだと言って戴くことも多々あります。
企画展のない静かな美術館で、ゆったり雛鳥の声など聴いてみませんか?
アトリエ整理日も繁盛中
先日、
アトリエの活動についても書きましたが、本日は、うって変わってアトリエの整理日=閉室日です。
月に一度、月末にアトリエを閉じて、清掃、片付け、整理を行います。
いつも、アトリエを利用している方々もボランティアとしてお手伝いしてくれます。
一か月の机の汚れを洗い、床を掃き、タオルを洗濯して、機材の手入れをしたりします。版画の部屋では、シルクの紗を張り替えました。
でも、ブログ用に写真を撮るのを忘れていたために、最後にタオルを干している写真になってしまいました。来月は、27日(金)ボランティア志願をお待ちしています。
本日のアトリエ
今日のアトリエは、利用者は少ないですが、色んなことをされています。
アトリエ1では、初めてのアトリエ教室で「シルクスクリーン(孔版画)」をされています。シルクは初めてという大学生でしたが、バンビとキノコを2色の色で刷っていました。 始めは慣れない作業で戸惑いを持たれていたようですが、一枚一枚、刷っていくと慣れてきたのか、スッとスキージーを動かしていました。

また、その奥では、アトリエ同好会の「銅版画展」の準備で額装をされていました。元々銅版画をされている方の作品なので、大きな作品もあります。図版をはっきりは写さないので、どうぞ、展覧会でお楽しみください。(6月4日~8日、南館2階です。)

アトリエ2では、同好会の高機織りをされています。先日の同好会で12名の方で高機に12m程度の経糸を張り、一人が80cmを織っていくことになります。本日は、お二人目が織っておられます。
通常アトリエには、卓上機を6台しか設置していないので、フル稼働することもしばしばですが、本日は2名の方が織られていました。

また、暗室では、ピンホールカメラの現像をされていました。
ほんとアトリエって色んなことができます。一度南館1階にあるアトリエを覗いてみてください。
続 旅ゆけば―漫画家先生訪問記

この八犬伝展、中心となるのは江戸時代のもの(作者馬琴関係の資料や八犬伝を題とした浮世絵)ですが、最後のコーナーで、近・現代の八犬伝を取り上げた多彩な作品を紹介する構成です。
美術だけでなく、映画、漫画、テレビ、演劇、文学などなど・・・八犬伝は様々な分野で取り上げられていて、八犬伝にまつわる文化芸術をたどることは、そのまま、江戸から現代までの大衆文化の展開をたどる形にもなります。
そんな訳で、私の専門は日本の古美術ですが、今回の展覧会、普段はお会いすることのない分野の方々との交渉ごとが非常に多い!緊張の連続ではありますが、刺激的で勉強することしきりです。
昨日は、少女漫画家・
碧也(あおまた)ぴんく先生のお宅へ(先生のホームページ内のブログにも当日の様子が載っています)。すでに3月末の時点で内諾はいただいていたのですが、締め切りを多く抱えられたお忙しい方なので、お会いできるのは5月下旬になってから・・・ということで、時間的にはギリギリ。ご挨拶、内容説明、作品の選定、図録用の写真撮影と、本来ならば1つずつ順番を経て行う作業を、1日で全て行ってきました。
私、漫画家の先生にお会いするのも、漫画の生原稿を拝見するのも初めて。緊張してお伺いしましたが、とてもご親切に対応してくださって(お昼ご飯まで、いただいてしまいました!ファンの方々ごめんなさい・・・)、作業はスムーズに終了(写真は撮影の様子です)。
結果、一日お邪魔して、いろいろとご自身の作品や八犬伝への思い入れをお聞きでき、貴重な時間を過ごしました。
漫画のほかにも、NHKの人形劇(八犬伝と言えばコレという方、多いのでは?)、各種映画・演劇関連資料など・・・この八犬伝展は、絵画中心の美術展とは一味もふた味も違った、夏休みらしい賑やかな展覧会になる予定です。乞うご期待!
高機で織る~経糸張り編
5月25日(日)、
アトリエ同好会では、最初の制作活動として、高機(たかはた)での織りをすることになり、まず、経糸(たていと)を張る作業を行いました。
高機経験者のリードのもと、必要な本数と長さの糸を大きいな枠に巻いて準備し、その糸を筬(おさ)と綜絖(そうこう)に糸を通し、織り機に張るところまでが、その日の内容。聞きなれない織りの用語、手作業に戸惑いながらも、みんな楽しく積極的に参加していました。
作業は順調、和やかに進んでいたのですが、もう少しというところで、糸が絡み合って、悪戦苦闘!経糸が肝心と、妥協は許さず、一丸となって糸と格闘し、最終、満足のいく経糸が張り上がりました。
これから、メンバーが順番に緯糸(よこいと)を入れて、織っていきます。
しばらく、アトリエでは、昔懐かし機織りの音が響いているかもしれませんね。
藤城清治展、最終日です

今日は
南館のふれあいアートセンターからレポートです。と、いってもアートセンター内の様子ではなく・・・アートセンターから見える美術館新館一階エントランスホールの様子です。見えますでしょうか?!「最後尾」のプラカードが〰。
本日は、藤城清治展の最終日。9時40分の開館とともに、たくさんの来館者の方の入場待ちの列で、エントランスホールは大変混雑しています。
展覧会終了後、今晩から早速、撤去作業が始まります。美術館では
年間数本(今年は6本)の展覧会を開催していますが、ひとつの展覧会の終わりは、達成感とともに短い期間とはいえ美術館生活を共に過ごした作品とのお別れでもあるのでやはり少しさびしく感じます。
藤城展の撤去作業はこのあと28日まで。その後、展示室の整備を終えたら、30日には次の展覧会「
イタリア美術とナポレオン」の作品搬入・展示作業が始まります。
ドアをあけると・・・

そこには、「ただ今、勉強中」の
作品ガイドボランティアさん達がおられました・・・。
練習は午前中で終わりましたが、この方たちはその後ずっと居残りされてお互いに教え合いをされていました。現在15:30分。熱い!熱いです!!
もちろん今日の練習は、まだまだ本番ではないのでスライドを使っての模擬トークとなりました。この
対話型鑑賞プログラムは作品を見て、各々が作品について「考えごと」をしていくゲームのようなものです。しかし、ゲームといっても「考えごと」をするためには鑑賞者には作品を隅々までじっくりと観察してもらうことが求められます。そして、しっかりとした観察は、必ず作品に対する「いい考え」を産み出してくれます。
この作品ガイドボランティアの役割は、一般的に見られるような作品の「解説」を行うことではなく、また、ただ単に鑑賞者の作品に対する自由な感想を受け止めるのみの存在でもありません。彼らは鑑賞者自身から産み出される、作品についての「いい考え」に注意深く耳を傾け、それを対話の中に引き出し、(だから、人の話を“聴く”ために、かなりの集中力が要ります)さらに、鑑賞者自身の力でその先へと考えを深めていけるように、時には必要な知識を提供したり、また対話の流れの先導役となったり、でも、あくまでもその本質は鑑賞者の後方支援者の役目を担います。
バレーボールでいうと、アタッカー役は鑑賞者、作品ガイドはゲームの流れを時々、「ファイト!」と盛り上げるトス役といったところでしょうか。この役目は単に作品解説のマニュアルを憶えてお話するよりも、実は高度なスキルが必要となります。そして、スキルアップの一番の方法は、やはり「場数を踏む」という「経験」が必要不可欠です。
練習中はトーク仲間から次々と飛び出す作品についての「考え」に、トーク司会者も本当にたじたじになります。緊張で頭の中が真っ白になることもしばしば。でもこの練習は、今の時点で自分のトークに不足している問題点を洗い出してもらえる力強い場でもあります。「ナポレオン展!トーク」は6月8日から始まります。みなさん、ぜひ一度、対話型鑑賞プログラムにご参加くださ~い。
藤城清治展 大盛況!!
5月24日(土) 天候:雨
…にもかかわらず、大盛況!!
展覧会はもちろん、サイン会も長蛇の列。
ありがとうございます。

明日、25日(日)が最終日。午後6時までです。
お見逃しなく!!

…ん?……な、なんと!
《緊急告知》
明日、25日(日)午後1時から、エントランスホールにてサプライズサイン会!
ショップで図録等お買い求めの方に限り、1時間程度前から整理券を配布します。
サプライズサイン会だから、内緒ですよ。(フフフ…)
「寄託」のこと
常設展示をご覧になっていて、「館蔵品」と「寄託品」という記述にお気づきになったことはないでしょうか。常設展示(所蔵品展)は、その館のコレクションを紹介するという目的がありますが、厳密に言うと、全てがその館の持ち物(=館蔵品)ではないことがあります。「寄託品」とは、外部の方々から、お預かりしている作品のこと。企画展でその会期の間だけお借りするのとは違って、長期間預けていただくというシステムです。預けるだけでなく、展示することにも了解をいただけた場合は、館蔵品と同じように常設展示で紹介しているというわけです。
寄託に至る経緯はいろいろですが、どんなものでも無条件にお預かりできるということではありません。例えば持ち主側がその作品の価値を十分把握され、後世へ長く残したいという意思がおありでも、環境・条件によってそれが適わない場合にお預かりする・・・というのがよくあるケースでしょうか。
昨日も、県内の某お寺からお像を3体お預かりしてきました。写真は、運搬して帰る際に、破損しないように梱包している様子です。このお像、県内ではかなり古く、美術的・歴史的にも価値の高いものですが、無住のお寺やお堂から仏像が盗まれるということが多発している近年、こちらのお寺でも、それを心配され、美術館に預けていただくことを了承くださいました。
公立の美術館・博物館の使命の一つに、その地域の美術品・文化財・歴史資料などを調査するという仕事があります。そうしたデータの集積があってこそ、自主企画展やワークショップなど、その館を特色づける活動が成り立ちます。日々の調査の中で、地域の美術・歴史を考える上で、非常に価値があると判断されるものが出てきた場合、適切に保存し、後世へと伝えていく義務が、館や学芸員にはあるのです。
三万人突破!
本日、昼過ぎに『藤城清治展』の入場者が、三万人を突破しました!
三万人目として来場されたのは、幼児連れで来られていたご家族です。作家の藤城清治氏から直筆の色紙、図録などの進呈を受け、各社の取材を受けていました。(写真を撮りに出たのが遅く、取材中の写真になりました。)

藤城展も後数日です。お見逃しのないように。
ただ今、展示替え中~②

ふたたび、展示替え中の常設展示室2からレポートです。部屋の中が暗いので少し見えにくいかもしれませんが、作品の横に掲げる※「キャプション」打ちの作業を行っています。(作品の題名や、作家名、作品の形状等が記されたカード状のもののことを、“キャプション”といいます)
この作業が終われば、残すところあとは「照明」のみ。各作品の材質に適した照度や、来館者にどう見てもらいたいか等、展示テーマと併せて考えながら照明を当てていきます。さて、いよいよ明日から
常設展示室1・2がオープンします。お楽しみに~。
ただ今、展示替え中〜

使用前、使用後の写真ではありません。
今日の常設展示室2(洋画)、常設展示室1(日本画)の様子です。先日からの貸展が終わり、常設展示室1・2は現在展示替えのまっ最中です。常設展示室1の方は本日でほぼ終了。明日いっぱいかけて、常設展示室2の展示替えを終えたら、あさって5月24日(土)よりテーマ展「三輪田米山の世界」(常設展示室1)、「夜のしじまに」(常設展示室2)、「西洋美術の精華」(常設展示室2)が始まります。どうぞお楽しみに~。
アトリエ教室のお試し体験中

この木片は、丸い木版の版木です。木版と云えば、浮き世絵などの板目木版を思われる方が多いかと思いますが、今回は木口木版(こぐちもくはん)!
硬い木材を輪切りにして、よぉ〜く乾燥させて使うため、大変入手が困難な版木です。
なぜ、この版木があるかというと、今年の『友の会のアトリエ教室』に木口木版を取り上げることが決定したためです。(実施は11月頃を予定しています。)
講師は、県美術会の土居明生先生にお願いすることが決まり、着々と準備中です。
実施に向けて、実際に木口木版を制作してみないと、計画が立てられないだろうからと、貴重な版木を惜しげもなく土居先生が提供して下さいました!
只今、版木を磨く最初の作業中です。
版木の入手が困難なため、度々実施することは難しい講座になると思われます。興味のある方は7月発行のCanforoや、HPでの告知をお楽しみに!
ただ今、作品貸出点検中~

今朝は美術館収蔵庫前からのレポートです。本日、9時からミウラート・ビレッジへの古茂田公雄作品貸出のため、ただ今、各館の担当学芸員が作品点検中です。
美術館では県内外の美術館(時には海外とも)と作品の貸出・借用のやりとりを行いますが、作品が美術館から出ていく時、貸出館に到着した時、貸出館で展覧会が終わった時、そして愛媛県美術館に返ってきた時と、その都度作品の状態について作品台帳をもとにひとつずつ点検を行っていきます。
本日の貸出は29点。点検の後は、作品梱包、搬出と作業が続きます。しばらく時間がかかりそうです。
夏(博物館実習)がやってくる!

学芸課内(学芸員のいる部署です)で、今年度の「博物館実習」のカリキュラム(案)が回覧されています。「博物館実習」とは学芸員の資格を取得するために必要な単位のひとつで、愛媛県美術館でも毎年夏休みに、学芸員資格取得を目指す実習生が県内外からやってきます。今年の博物館実習は8月3日(日)から8月9日(土)まで。9名の実習生が館内で実習を受けます。(実習の詳しいレポートは、また次回アップします。どうぞお楽しみに!)
美術館ではこの「博物館実習」の言葉を耳にするようになると、夏が近づいて来るのをしみじみ・・・と実感するようになります。夏にはこの博物館実習の他にも、学校の先生方の研修、展覧会の夏休み特別イベント(まだ、内容はお話できませんがお楽しみに!)等、普段よりも行事が盛りだくさんに予定されています。館内駆け足の日々が始まります。
今年の夏も「熱く」なりそうです・・・。
ただ今、撤去作業中~

本日は
休館日ですが、美術館では先日まで行われていた
貸展が終わり、現在撤去作業の真っ最中です。(貸展ですが、展示室の管理に責任があるため、昨晩の作業から学芸員が立ち会っています)しかし、今日は生憎の雨模様。トラックで荷物を積み出す作業にはあまりうれしくないお天気です。どのような展覧会の時でもそうですが、やはりお天気の良し悪しは作業の進み具合に大きく影響してきます。あと、季節も。例えば、真夏の炎天下の積み出し作業(法隆寺からの作品積み出しの時がそうでした・・・。作業後、暑さで気分が悪くなる者が出て大変でした・・・。)よりは寒いけれどカラっと晴れた真冬の作業(唐招提寺からの作品積み出しの時がそうでした・・・。底冷えで、靴下4枚重ね履き+カイロ持参でしたが、全く!全く!みんな元気でした・・・。)の方が作業スタッフも担当者も体が楽で、仕事もはかどります。さて、本日の撤去作業、午後22時まで続きます。雨、少しでもあがらないかな~。
赤ちゃんがいっぱい

美術館には日々いろいろな年齢の方が来館されますが、現在開催中の「
藤城清治展」で一番多いのが、幼稚園や保育園のお子さんや赤ちゃんと一緒のご家族です。(休日も手伝ってか、本日土曜日はエントランスホールが本当に赤ちゃんでいっぱい!(笑)でした)
藤城清治展の会場内はいつか見た童話の主人公たちで埋めつくされています。またいつもの展示室と違い、まるで水族館のような楽しさなので、みなさんニコニコ顔で鑑賞されています。
小さいお子さんと一緒の美術館来館は、よく「泣き声が他のお客さんの迷惑になるのでは」とか、「展示室が暗くて怖がってしまう」等のご心配からどちらかというと敬遠されがちですが、現在各地の美術館でもベビーカーのまま展示室にご案内し、お子さんと一緒の作品鑑賞をサポートするプログラム等、子育て中の親御さんにもゆっくりと美術館を楽しんでいただく取り組みがすでに始まっています。
愛媛県美術館でも、赤ちゃんと一緒に展示室で作品鑑賞を楽しめる「お父さん・お母さんのためのプログラム“バギーツアー”」を現在準備中です。お子さんと一緒に美術館での楽しいひと時をどうぞお過ごしください。
旅ゆけば―出品交渉のこと

この2年ほど、あちこち旅(別名「出張」とも言う)してばかりの「八犬伝の世界展」担当・take4です。
かく言う今日も、出張中。よって、この投稿も旅先よりお送りしております。
さて。今日の行き先はというと、東京都内某所、某方のお宅。実は、1ヶ月ほど前に、この方(今は明かせませんが、本業は別にお持ちです)が、八犬伝の収集家であるという情報が突如飛びこんで参りまして、そのコレクションの確認と出品交渉にお伺いしたのです。無事、ご快諾くださり、ホッとしております。詳細はまだお伝えできないので、写真はご近所の風景でゴメンナサイ・・・。さて、この膨大なコレクションをどう調理し展示に組み込むかは、また帰ってからのお仕事です。
大雑把な区分ですが、企画展には、自主企画展(ゼロから自力で企画を立ち上げるもの)と、巡回展(これを数館で分担するもの。今回は千葉市美術館と共同開催なので、こちらに当たります)があります(※これ以外にもケースはいくつかありますがここでは省きます)が、まず、最初に立ちはだかる仕事がこの「出品交渉」です。 例えば、「これは絶対面白い!」といくら素晴らしい企画を思いついたところで、名品たちが向こうから集まってきてくれるほど、展覧会の準備は単純でも楽でもありません。
その企画に沿って、必要と思われる(核となる)作品が決まれば、まずはその持ち主にコンタクトを取るところからスタートします。その相手も美術館(公立/私立)、神社仏閣、個人(コレクター/作家本人またはご遺族/時には普通のお宅)とさまざま・・・。アポは取れても、まずは文字通り「挨拶」しか出来ない(させてもらえない)こともあります・・・。 海外展の場合は、さらに言葉の壁も加わる訳で。 しかし、この出品交渉を乗り越えていかなければ展覧会の輪郭は決まりません。
よって、諸事情により、どうしても必要な作品がお借りできず、企画自体が消滅する、あるいは大幅な軌道修正を迫られることもしばしば。この八犬伝展も、準備期間は半年ほどとは言え、波乱のドラマが繰り返されてきました。でも、悪いことは続かないもの。この1ヶ月ほどは、気づけばバラエティに富んだ作品たちが揃い始め・・・却って当初考えてた内容より面白くなったんじゃない?とのお声も。良くも悪くも直前まで何が起こるか分からないのです。そういう「苦闘」と「諦め」と「復活」の遍歴と蓄積こそが、展覧会準備の、そして学芸員という仕事の一つの醍醐味だと、私は思います。
そして八犬伝展は、また次なるトライアルに入ります。
作品はこれでほぼ確定。続いては、図録の執筆・編集、展示のレイアウト、キャプション作成、共催のマスコミさんとの作戦会議etc。
そうこうしているうちに、集荷の日がやってきて・・・。各地をトラックで回り、作品とともに戻ったら、休む間もなく展示作業・・・と、展覧会はオープンするまでが戦場です。
こうして、今日も全国各地で、たくさんの学芸員が働いています(笑)。
ただ今、おさらい中・・・

美術館では来る7月19日(土)から開催される
「八犬伝の世界展」の展示作品や、関連事業の準備が着々と進んでいます。と、同時に現在、八犬伝展のスタッフ全員で取りかかっているのが、「八犬伝」の物語のおさらいです。展覧会と展示作品の理解のためには、「八犬伝」の世界を理解することがとても大事になってきます。
しかし、この「八犬伝」。原本は、全98巻106冊にもおよぶ、わが国最大の長編伝奇小説です。現在でも、文学、漫画、映画、演劇等の題材として取り上げられていますが、いずれも「長~い」ことには変わりありません。自然、おさらいにも「気合」が入ります。王道の文学編を読み終えた後は、本編に脚色を加えてある人形劇や演劇等もチェックしていきます。さて、今晩はスーパー歌舞伎の「八犬伝」ビデオ(4時間)に挑戦です。長い夜になりそうです・・・。
毎日、どこかで②

今日は、新館1階の奥、展覧会の事務局控室からレポートです。美術館では6月4日(水)から始まる
「イタリア美術とナポレオン展」のチラシやポスターなど、印刷物の発送作業が大詰めを迎えています。本日の発送は、県内の小中学校、美術館宛を中心に行われました。美術館では毎日どこかでいろいろな作業が行われています。
初めてのアトリエ教室(織り)
毎週水曜日の午後には、「初めてのアトリエ教室」を開催しています。本日は織りです。

アトリエは個人利用が基本ですが、初めてのアトリエは使いづらいもの。
毎週水曜日の午後には「初めてのアトリエ教室」として、織りかシルクスクリーン(版画)を実施しています。本日は、織りの希望者が一人でしたので、マンツーマンでの開催となりました。
「えっ?? これはなんで?」「ちょっと待って?」と気軽に声をかけてもらいながら制作していきます。次回から、一人でも制作できるようにメモを取りながら、ランチョンマットを織っていました。ハンカチを持って来られ、裂き織りに挑戦です。
版画のプレス機
美術館には、アトリエが二部屋あり、版画や木工、染織ができます。
今日は、銅版画のプレス機を使った利用者が、インクで汚れたラシャとフェルトを洗ってくれました。
モノゲン液に1日浸けおき、明日濯ぎます。
アトリエ1の住人のような利用者のお陰で綺麗なフェルトになります。ありがとうm(__)mございました。
反・省・会

なんとも恐ろしげなタイトルがついていますが、ちっともこわい会ではないのです。美術館では常設展や企画展を中心に
作品ガイドボランティアスタッフが
対話型鑑賞プログラムを行っていますが、今日は月に2~3度実施される「模擬トーク」といわれるトークの練習日だったのです。
模擬トークは、スタッフどうしで司会者役と鑑賞者役にわかれて、本番と同じように作品についての対話を行うものです。本日のトーク作品は
井出創太郎の《蘭塔婆》。「本当の」鑑賞者の参加もあり、作品をめぐって今日は、「逝ってしまうもの」「生まれくるもの」「時間」「人との繋がり」等々、鑑賞者からふつふつと湧き出す言葉をキーワードに静かな対話が広がっていきました。
写真はトークが終わった後の反省会の様子です。反省会では毎回、「今日のトークでよかったと思うこと、こうすればもっと良くなる、と思うこと」を中心に、(思いやりを大事に)お互いが気づいた点を話し合っています。反省会、というとなんだかドキドキしてしまいますが、スタッフの間では自分の気づかなかったことに気づかされる、とても大切な場となっています。
銅版画同好会の展覧会
アトリエでは、様々な創作ができますが、制作手順が解らなくて一人では制作ができない!という方々や、新しい技法を修得したい!という方々のために、一年に一種目を取り上げ、同好会として活動しています。
昨年度は、銅版画を月に一回興味があるものたちが集まり、教え合いながらチャレンジしてました。 今日は、来月の展覧会に向けてメゾチントの刷りを経験者に教わっていました。

この作品は三部作の二枚です。来月6月4日(水)〜8日(日)まで、南館二階で成果発表として展示しますので、見に来て下さいね。最終日には、エンボスの体験もできます。お楽しみに。
「土曜講座」スタート!


美術館では毎週土曜日の午後、学芸員による「
土曜講座~サタデーレクチャー~」を開催しています。これは毎回、担当学芸員がそれぞれの専門分野を中心にお話をしたり、実技を行ったりする講座です。
本日は今年度はじめての土曜講座。常設展示室3で「銅板画の現在」をテーマに作品をめぐる話を行いました。土曜講座はどなたでも参加O・K!です。申し込みも不要です。みなさん、どうぞお気軽にご参加ください。
展示室に入る前に・・・!

「おはようございます! 美術館には来たことありますか? 今日は何をしにきましたかぁ~。」
朝から大きな声を出してきました。

昨年度、愛媛県美術館は、過去最高の入場者数を誇りました。しかし、大勢の方が一度に来られるための問題も浮上しました。
そこで、これまでにも学校団体等の受け入れ時に、美術館側から説明や鑑賞の仕方をお話していましたが、今年度から普及係がその任に当たり、美術館でのマナー(作品を守るために来館者にお願いしていること)を説明しています。
団体の年齢や人数によって、お話することは多少変更されますが、一環して伝えていることは、美術館は作品を守り伝えるための施設なので、来館者の方たちにも協力してもらいたい!ということです。
また、じっくりと作品をみて欲しい!ということをお伝えしています。そのためには、荷物もおろし身軽になって、作品をみて発見したことはお話してもらっても良いと伝えています。(でも、他のお客さまへのご迷惑や、作品に向かっての会話は控えていただきますが・・・!)
今日は、中学校1校(108名)、幼稚園&保育園3校(108名)が来館。どの団体も、10時頃美術館に来館予定として来られましたが、藤城清治展は、迷路のように順路が込み合っていること、いつもより展示室を暗くしていることや、上部や床面にも作品が組み込まれており、一度に大勢の方が入られると作品をじっくりと見ることができないなどの理由から、少しずつ時間をずらして入室していただきました。
このように展示室で気持ちよく過ごしていただくためにも、時間の調節等、作品を鑑賞するための環境づくりにも心がけますので、団体でのお越しの際には、事前にお電話いただけると幸いです。
まだまだ、拙い普及係の対応ですが、皆さんに楽しく美術館を利用してもらうために、がんばりますので、 よろしくお願いします。
「大草原」と美術館


新緑が気持ちの良い季節ですが、この芽吹きの季節・・・美術館ではとても大変な作業があります。それは、前庭の草刈です。ここには結構広い、こんもりとした「丘」が3つあります。冬の眠りから目覚めた雑草は、ほっておくとあれよあれよという間に伸びて、丘は一面「大草原」と化します。本当に、羊でも放牧したいぐらいですが、ここは美術館なのでそうもいきません・・・。来館者のみなさんに気持ちよく過ごしていただくためにも、これから、2ヶ月に一回の割合で草刈が続きます。
学芸課会議
硬いタイトルに、写真なしなので、とっても堅苦しい文面に見えますが・・・。
本日は、月1・2回程度の学芸課会議の開催日です。
学芸課は、学芸係と普及係の2係で動いていますが、それぞれがいろんな仕事をしているので、その情報交換や、現在の美術館での問題点を話し合っています。
本日の議題は、これからの展覧会の進行状況の報告、作品の貸し出し予定、普及事業の進捗状況、新たな事業の対応などについて話し合いました。
約1時間の会議ですが、全体の動き、意識統一には欠かせない重要な時間です。
毎日どこかで、


昨日とはうってかわって、本日はとてもいいお天気です!ゴールデンウィーク最終日、美術館の新館はたくさんの来館者でにぎわっています。
さて、今日はその隣の建物、南館の地下からレポートです。南館の地下では現在、昨日まで開催されていた「県展春季展」の作品搬出作業で、スタッフは大忙しです。見渡す限り、作品・作品・作品~の森。搬出作業は、明日いっぱいまで続きます。美術館では、毎日どこかでいろいろな作業が行われています。
次につなぐために

愛媛県美術館の館内には松山城をひとりじめにできる、とても贅沢なスポットがあります。先月までの山桜に代わり、お城山もまるでブロッコリーのように今は新緑もりもり!という感じでとても気持ちのよい季節になってきました。
さて、本日は生憎の曇り空にもかかわらず、ゴールデンウイークも手伝って美術館はエントランスホールも大勢の来館者でにぎわっています。
その中で時々お見かけするのがジュースやお菓子などをちょこっとほおばり、休憩されている方です。ごめんなさい。美術館は文化財を保護する目的のため、館内では飲食を禁止しています。他にもペットやお花なども持込みをお断りしています。これは何故かというと、花粉や水分、目にみえない汚れから、作品(文化財)を守るためなのです。
・・・と、ここまでしっかり守っていても花粉や虫などは人間の衣服にもくっついて入ってきてしまいます。作品の中には水を使ってはじめて完成するものもあります。そのためにも展示室の空調管理や監視スタッフの存在、日々の清掃(虫取りワナのチェックなどもあります!)は美術館にはかかせません。
作品は、みる人がいなければ完成しません。そして美術館は、「みる」ことを楽しむ場所です。その楽しみを次につないでいくためにも、文化財の保護にどうぞご協力ください。
藤城清治展 トークショー&サイン会


作家、
藤城清治氏のサイン会とトークショーが行われました。連休中、ご家族で来館されたお客様で大盛況のうちに終了しました。
尚、サイン会は後2回、5月11日(日)、24日(土)の各13:30~開催します。ぜひご参加くださいね。
美術館とパトカー

水谷豊が来たわけではありません。
ましてや踊る~3のロケでもありません。
東署の駐禁取締りの風景です。
堀之内公園内は駐車禁止となっております。
「なんとなーく止めても大丈夫そーだなー。 じゃまにはなってないしなー。」
なんて、公園内なのでつい思ってしまいそうです。
でも実は、一般の道路と同じなのです。
違反をすればキップをきられます。
駐車場は
県庁西駐車場をご利用いただけますが、
駐車台数に限りがあり時間帯によっては大変込み合います。
できるだけ公共交通機関のご利用をお願いします。
いい季節になりました。
久しぶりに電車に揺られ、散歩がてら堀之内を歩く、、っていうのはいかがでしょうか?
そして、緑の中ゆっくりと展覧会の余韻を楽しむ、っていうのもいいと思いませんか?
ただ今、補習中~

美術館には「
対話型鑑賞プログラム」を行う
作品ガイドボランテイア(38名)の方々がおられます。スタッフは、年間6回程度行われる展示替えetc・・・のたびに、変更された展示内容のレクチャーを受けるのですが、都合などでレクチャー日に参加できない(残念・・・)スタッフの方々から「補習して~」という声を受けて、今年度から「補習!」を始めました。
作品ガイドボランティアの一番の使命は、来館者の方に、作品についてのいろんな情報を「教える」ことではなく、来館者との対話の中から作品に対する考えを「引き出す」ことにあります。しかし、展示室で来館者の方々と「いい対話」を行うためには、やはり作品についてのいろんな情報の収集など、来館者の前に立つまでの丁寧な準備作業が必要になります。本日は「
平成19年度新収蔵品展」(常設展示室3で開催中)を中心にした補習。祝日にもかかわらず、8名の方の参加がありました。みなさん、とても熱心な方ばかりです!
鋭意準備中

夏休みの企画展
「八犬伝の世界展」の準備が、水面下で進んでおります。展覧会は、長ければ数年前から準備するものもありますが、今回はかなりの短期戦!でも満足度は保証いたします。これはポスターのデザイン案。どれになるかは乞うご期待です。
クロイロどんな色?

4、18日に開催する講座
「クロイロどんな色?」の試作です。
紙に仕掛けがあって、鉛筆を塗り重ねていくとクロイロの中に不思議な絵が…!鉛筆で塗り重ねていくと、少しずつ変化するクロイロを楽しんでみませんか?
皆さんの参加をお待ちしてます。
詳しくは
ホームページで。