愛媛県美術館のブログ

愛媛県美術館の日々の活動をちょっとずつ書き込んでいます。 美術館の事業準備状況、イベント報告、ある日の出来事などなど、美術館の活動を垣間見ていただけるように頑張ります。

2008年8月31日日曜日

夏の牡丹

  『“江戸”ってカッコイイ!』。この言葉のもと、この夏、江戸文化一色に染まっていた美術館。そんな様子を見ていた、友人で八幡浜市民ギャラリーの学芸員であるiさんから先日、「今の美術館にぴったりだと思って」と粋な江戸みやげをいただきました。これは現在国内でも少なくなっている日本製の線香花火です。
 線香花火の名称は「大江戸牡丹(おおえどぼたん)」。iさんからいただいた当初はただただそのパッケージの粋さ加減や、中に入っている花火のかわいらしさに美術館スタッフ一同、溜息が出ていたのですが、途中から「ん?」とあることに気がつきました。なんと、花火の名前が「牡丹(ぼたん)」となっているじゃありませんか!
 すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、今回の展覧会『八犬伝の世界展』の中心となっていた曲亭馬琴の伝奇小説「南総里見八犬伝」の物語の中ではこの「牡丹の花」は特別なモチーフのひとつとなっています。というのも物語の主人公、八犬士は、その証として仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の霊玉をそれぞれ携えている以外に、体のいろいろな箇所に、物語の発端である犬の八房(やつふさ)の流れを組む「牡丹の痣」を持って生まれて来ているからです。
 今回、「牡丹」という名前の江戸みやげをいただいたことは本当に偶然だったのですが、展覧会も終わり近くなっていたその頃、思いがけずやって来たその偶然に何か不思議な縁を感じたのは、どうやら私だけではなかったようです。そこで、急遽、take4さんを中心にした八犬伝スタッフ、美術館メンバーのみんなで展覧会が終わった本日、この“牡丹”で八犬伝展を締めくくって、この夏を送ることになりました。(上の写真はその時のものです。ちょっとわかり辛いですが、とても大きな、きれいな線香花火でステキでしたよ)
  今年の夏も、展示室の中で、外でいろいろな新しい出会いが生まれました。美術館は日々、いろいろな方との出会いが生まれる場所ですが、特に今年のこの『八犬伝の世界展』は私達スタッフにとっても忘れられない、この先もずっと繋がっていくであろうと確信できる新しい「出会い」を本当にたくさんもらえた展覧会でした。  そして明日は午前9時30分から早くも次の会場である千葉市美術館への作品搬出に向けて、展示撤去作業が始まります。そして無事、作品を送り出したら愛媛県美術館では次の展覧会「ベルリン国立アジア美術館展」の準備が大詰めを迎えます。次回のブログからは、今度は『ベルリン展』の様子をお伝えしていくことになります。あ、でももうしばらく、八犬伝の余韻が続くかもしれません(笑)。
 続くベルリン展では、このブログでおなじみのtake4さんもまた登場しますよ~(ベルリン展主担当!)。ベルリン展もとても興味深い作品が目白押しです。それでは、また~!!!

2008年8月30日土曜日

final


take4です。
「八犬伝の世界展」も、残すところあと2日!
というか、あと1日と2時間でファイナルです!!
今日もたくさんのお客様にお越しいただいております。ありがとうございます!
明日はいよいよ最終日。八犬伝ワールド未体験の皆様、どうぞお見逃しなく。
関連イベントも明日が最後。
9:40~17:00の間、鑑賞プログラム「たんけん!はっけん!八犬伝!!」を開催しています。
こちらもご参加お待ちしています。

夏休みの宿題(今も昔も)

 八犬伝副担当のyukinkoです。8月もあと一日。大変大変名残惜しいですが八犬伝展もいよいよ明日千秋楽を迎えます(涙)。さて、美術館ではこの時期、8月(夏休み)が終わってはこれまた大変大変困る人たちの姿が、あちこちで見られます。まず一箇所目がアトリエ
 そうなのです~。この時期、美術館のアトリエには夏休みの宿題(工作とかポスター制作とか)の追い込みにかかっている小・中学生の姿がよく見られます。 みんな必死・・・いえいえ真剣そのものです。聞けば、この後、読書感想文(もちろん、まだ本、読んでない)も残ってるよ、自由研究も、まだ、テーマも、決まってないよお~とか。・・・夏休みはあと一日。大人でも逃げ出したくなるような超ベリーハードなスケジュールに、思わず「子どもも・・・大変だねえ」と同情してしまいました。(でも子どもたちは、意外に明るいです。その背後で、お母さんの頭にニョキニョキ生え始めているものには気づいていませんが・・・)私も身に憶えのある光景です。31日の母の顔は大変怖かった・・・。夏の終わりは今も昔も変わらず大変です。
 そして、もう一箇所が事務室。写っているのは・・・そう私yukinkoです。 そうなのです。夏休みの宿題ならぬ、締め切りを「とうに」過ぎたアンケートを現在、うんうん唸りながら仕上げています。
 美術館では夏はいろいろな事業でバタバタと忙しい日々を送っていますが、同じ頃、各大学の学生からも卒論や修論の題材にすべく、美術や美術館教育に関する問い合わせや、アンケート等の依頼がやってきます。その内容は実に様々ですが、いざ取りかかり始めると、とても抽象的過ぎる質問に当たり、「うっ」と手が止まってしまうものもあります。
 そういう場合は「うう~ん、どうしたらいいんだよう~(泣)」としばし悩んで悩んで(少し別の仕事に逃避したりして)悩んだ挙句、指定された記入枠をおおいにはみ出し、プラス、たくさんの資料添付でやっとこさ送り出す、ということもままあります。(学生のみなさん、このような理由で遅れてしまうことがあります。ごめんなさい)
 この抽象的過ぎる質問については、後日、アンケートを依頼してきた学生に「今後はもう少し具体的な質問(相手が答え易い問いかけ)をしてね」ということや「ここはこうすると良くなるかも」ということを伝えるようにしています。しかし、その時、一生懸命に取り組んでいる姿や年度末に送られてくる卒論等の報告書を見ると、単にアンケートといっても、こちらもいい加減には返信出来ないな、と毎年感じさせられます。アンケート記入も美術館の取り組みを知ってもらうチャンスの場。記入する時は、こちらも一生懸命です。ともあれ、私の宿題もあとひとつ!です。がんばりま~す。

2008年8月27日水曜日

気分一新

take4です。
昨日の燻蒸(くんじょう)作業を経て、今日は常設展示室の模様替え作業。
明日から、装いも新たにご覧いただけます。

常設展示室1(日本画)は、次回の企画展「ベルリン国立アジア美術館所蔵日本美術名品展」(10/1-11/16)に関連して館蔵・寄託の江戸絵画大公開!です。題して「江戸絵画のたのしみ」。




松山藩の初代御用絵師・松本山雪ほか伊予地方で活動した絵師たちをはじめ、江戸初期の洛中洛外図、伊藤若冲・曾我蕭白といった近年人気の個性派(この2人の作品はベルリン展のほうにも出品されます)etc.
ベルリン所蔵の日本絵画に負けず劣らず優品をセレクションいたしました。さらに、江戸絵画ではないのですが、館蔵名品の一つ、速水御舟の《ベルラジオの裏街》(昭和5年)も特別公開。展示した理由は・・・どうぞ来てのお楽しみ。ベルリン展と併せてご覧ください!

その他
常設展示室2(西洋美術):「西洋美術の精華」モネ、セザンヌほか
常設展示室2・3(日本画・洋画・現代美術):「育樹祭開催記念 緑の中へ」
特別展示室:「畦地梅太郎の原画Ⅲ 冬の山から抽象へ」
こちらも作品の入れ替わりがございます。



なお、企画展をご覧の方は、常設展は無料でご覧いただけます。
企画展だけでお腹いっぱい!もう見れない・・・という場合も、別の日に常設展だけというのもアリです!
この新しい常設展示、明日から11月3日(月・祝)までです(特別展示室のみ10月26日(日)まで)。

インターンシップ

職場体験、インターンシップ・・・、さまざまな名称で、色々な方が美術館を訪れています。

8月21日(木)から本日まで、愛媛大学と松山大学より3名の方々が来られていました。
本日は、3名がそれぞれ普及の学芸員について、研修をしました。今年度に予定している講座&アトリエ展の案内送付準備、初めてのアトリエ教室体験、藍瓶の処理など・・・。そして、インターンの締めくくりとして、一言ずつびーぶろに感想を書くことを最後の仕事にしたいと思います。(これも大事な体験の一つ?!)

愛媛大学(法)3回生です。普段は見ることのできない美術館の裏側を存分に見ることができました。外回りから清掃業務まで様々な体験をさせていただき、社会に出るということの奥深さを垣間見ることができました。これからも美術館の1ファンとして応援していきたいです。

このインターンシップでは美術館という組織の中で様々なお仕事を遂行する色々な方に出会い、色々な経験をさせていただけました。出会った全ての方に感謝し、この貴重な体験を糧にこれから本格的な就職活動を頑張っていきたいと思います。 愛大(農)3回生

松山大学(経済)3回生です。このインターンシップを通して、美術館のみなさん・清掃員のみなさん・ボランティアのみなさん、たくさんの人にお世話になりました。このインターンシップで出会った人々との関わりを大切にし、ここで学んだ様々なことを今後の就職活動に役立てていきたいと思います。

3名のインターンシップの皆様。本当にお疲れ様でした。また、美術館に遊びに来てくださいね。

2008年8月26日火曜日

年に一度の・・・

take4です。
美術館では、年に一度、夏場に収蔵庫の燻蒸(くんじょう)作業というのを行っています。
燻蒸とは、分かりやすくいえば「殺虫消毒」。作品を収蔵庫まるごと消毒してしまう作業です。今年は今日がその日。朝から専門業者さんが薬を散布しています。
夏場に行うのは、虫の卵が孵って活動が活発になること、温湿度が上がってカビの発生が多くなることなどから、この時期が最も効果的に駆除できるためです。
午前中で投薬は終わったので、これから午後いっぱいは薬が十分に回るように収蔵庫を密閉します。

さて。作品を安全に保存していく一番の方法って何だと思いますか?・・・答えは簡単。人目に一切触れさせず、害虫やカビなどが入らないように防御して、温湿度管理を徹底した収蔵庫に永久にしまっておくことです。
・・・でも当然、これは無理な話ですよね。作品の「保存」というのは美術館・博物館において、最も重要な柱の一つですが、その対極に位置する「展示・公開」もまた、重要な柱です。つまり、「展示・公開」と「保存」とのバランスを保ち続けていくことが、大事になってくるわけです。
学芸員は、展覧会・教育普及活動やそれに関わる調査研究だけをやっている訳ではありません。常に作品の安全を確保し、その安全が保たれる「環境づくり」にも目を光らせなければならないのです。

収蔵庫はオープンスペースに比べると人の出入りも少ないので、「そんなに汚れてるの?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、例えば常設展示替え(年間4~5回)の際には、作業員さんも含め激しく人やモノの出入りがあります。他には、館外に作品を貸し出して、戻ってきた時。あと、意外に多いのが寄託作品。モノによっては、それまであまり環境の良くない場所に置かれていたものも少なくないので、いきなり収蔵庫に入れるのは危険です。
とにかく注意すべきは、こうした出入りの時。気づかないうちに作品や人に虫や菌類がくっついて入ってきてしまう可能性が大きいのです。

せっかく収蔵庫を綺麗にしていても(学芸員が当番制で掃除していることは、以前レポートしました通り)、一度大きな虫・カビの害が発生すると取り返しのつかないことになります。収蔵庫は、それだけ他の空間よりも神経を使っておかなければいけない場所なのです。

つきましては、常設展示中の作品たちも今日は収蔵庫へ移動中、明日は復帰作業・・・ということで、今日・明日の2日間は常設展示室はクローズしています。ご了解ください。「八犬伝の世界展」は通常通り開催中です。常設展示のほうは、明後日からは内容を一新して再開します。

八犬伝グッズ紹介、その⑧

グズグズしていたら、いつの間にか「八犬伝の世界展」も最終週に突入してしまっていました。ということで、慌てて最後のグッズ紹介をしたいと思います。


グッズを探していたある日、ネットで「犬」と検索を掛けると手ぬぐいの犬柄を次々と発見。手ぬぐい好きなa-tashiは「江戸」もイメージできる手ぬぐいを商品に加えることを勝手に決定。しかも、これぞ!という手ぬぐいをゲットしようと探すことにしました。(ということで、今回の紹介は、手ぬぐいです!)
様々な犬柄の虜になりながらも、一点の商品を発見。それは、『手ぬぐい本 和犬』。あるネットオークションに登場していました。で、その方(会社らしき)に連絡を取ってみましたが、委託販売はできないとお断りされ、一時は断念していたのですが・・・。執念の成果? 手ぬぐい本を製造販売されている会社を発見。今回、ミュージアムショップで取り扱いすることができました。




手ぬぐい本の紹介として、販売元の『濱文様』さんの紹介文を転載させていただきます。

“手拭いを折り畳んで本にしたてぬぐい本。手拭いの風情を大切にするために両端は従前どおりに縫わずにおいています。とじひもをほどくと一枚の手拭いに。広げれば手拭い、畳めば本。てぬぐいの楽しさが、また広がります。てぬぐい全体の柄がわかるように、てぬぐいを広げたときの柄をあしらったしおりがついています。こちらは「和犬」です。凛々しくも愛らしい和犬がいっぱい描かれています。犬好きな方にぜひお薦めです。とじ紐をほどくと一枚のてぬぐいに。” 

手ぬぐい本には、様々な図柄が用意されており、犬柄だけではなく、夏を感じる商品も取り扱うことにして、探していると濱文様さんには、「手ぬぐい本」だけではなく、「すごろくてぬぐい」「おもしろてぬぐい」なるものも発見。展覧会の作品にも登場するすごろく。柄も雰囲気もことなりますが、サイコロやおはじきも入っていて、実際に広げて遊ぶことも可能な優れもの。写真の中央にいる金魚やかえる(これが、おもしろ手ぬぐいです。)折りたたんで水に浮かべることができるという楽しいものです。

a-tashiも数々購入したくなりながら、最初にゲットしたのが、かえるのおもしろ手ぬぐいでした。朝晩や冷房のかかった涼しいところでは首に巻き、日中汗がでれば汗を拭き、手を洗えば手ぬぐいとして活用と登場回数の多い優れものです。実際に手にとってお確かめください。

2008年8月23日土曜日

八犬伝グッズ紹介、その⑦

take4です。
八犬伝グッズ紹介第7弾は、関連書籍群です。


現在入手可能な抄訳本、解説本を取り揃えております。真面目な現代語訳から、NHKの人形劇の原作本(微妙にテレビ版と違った展開だったりします)とか山田風太郎「忍法八犬伝」まで・・・よりどりみどり。
展覧会を見てはじめて「八犬伝」を知った方、いきなり原作とまではいかなくても、是非これらの関連本でさらに浸ってみてください。
ひたすら文章はちょっと・・・という方もご安心を。展覧会にもご出品いただいている碧也ぴんく先生の漫画もちゃんと揃えております!
実はそのぴんく先生、本日ご来館くださいました!
じっくり展示も見ていただき、その後、以前は写真撮影等でバタバタとして、ゆっくりとはお話できなかったこともあり、yukinkoさんも交え、深い八犬伝トークをさせていただきました。
さて。このグッズ紹介、いつまで続くのか・・・鋭い方はウスウスお気づきかもしれませんが(笑)、次回第”八”回で完結です。最後もとことん、こだわり抜いたグッズですので、乞うご期待!

べっこう飴、復活!

 先日、売切れ号泣のお知らせをした江戸のスイーツ『べっこう飴』ですが・・・なんと!昨日から復活しました!!
 と、いうことで早速、j.bさんとゲットして参りました。本当に美味しいですよ~。八犬伝展鑑賞後は、3時のお供として、ぜひ!お家に連れて帰ってください。 八犬伝展はいよいよ今月31日(日)までになります。お早めに~。

2008年8月22日金曜日

ゴーイング トゥ 山口

take4です。
今日は山口に来ています。
八犬伝展に続き、10月1日から開催する「美がむすぶ絆 ベルリン国立アジア美術館所蔵日本美術名品展」も連続登板なので、いよいよ本格的に肉体・脳内ともに変換中な訳なのですが、そのベルリン展、現在は山口県立美術館で開催中(9月21日まで)。ということで、展示の偵察&担当学芸員Polarisさんの慰労&そして何より、わが愛媛県美の会場作りに向けてのイメージ固めをするため・・・お伺いしました。
この展覧会、今年の4月から全国4会場を巡回中、愛媛はその大トリという責任重大なポジションなのです。
巡回展を担当していて、他館の様子を拝見する機会があるとつくづく感じますが、各館・各担当学芸員のセンス、着眼点等によって、その展覧会のテイストというのは結構変わります。印刷物のデザインにはじまり、どの作品をメインイメージに持ってくるか、さらに会場造作(ケースなど)、付帯イベント、あるいはグッズのセレクトに至るまで・・・トータルコーディネートの上手な館は、刺激になります。

愛媛のチラシはこんな感じ。山口のイメージはホームページでご確認ください。だいぶ雰囲気違いますよね。
山口県美さんは、これまでも日本の古美術を、作品・展示のクオリティは高く維持しながら、分かりやすく親しみやすく見てもらうための工夫をこらし、文字通り「魅せる」展覧会で素晴らしい実績を積み重ねてこられた館。一昨年の「雪舟への旅展」もそうでした。
同じ作品、同じ展覧会でも、会場が変われば違って見える。生かすも殺すも、担当者の両肩にかかっている訳です。アンカーを務めさせていただくtake4としては、今日の展示を拝見して、プレッシャー&武者震い&闘志が入り混じっています!
さて。コーディネートの上手さということで、もう一つ。


山口県美では、最近、企画展ごとにロビーにカフェを特設されていますが、今回はドイツ風に!take4もソーセージ盛り合わせをランチに美味しくいただいてきました。
その他にもプレートランチ、ホットドック、ケーキなどなど。あと、ドイツの高級紅茶「ロンネフェルト」もいただけますよ。

八犬伝はとことん「江戸」でまとめあげましたが、ベルリン展は果たして・・・?お楽しみに。


光で描くフォトグラム

マン・レイなどの作品でも知られるフォトグラムのワークショップを行いました。
フォトグラムとは、印画紙の上に直接物を置いて感光させる写真技法です。
素材を印画紙の上に構成し、光を当てると、光が当たった部分、光を透過した光の強さが黒の濃淡となって、印画紙に描かれます。光の角度など、光の使い方でも、おもしろい絵づくりができます。
好奇心旺盛な参加者は、「これはどんなふうになるんだろう?」と消臭剤(ゲル状の玉)、洗剤の泡、植物の葉など、いろいろな素材にチャレンジ。
1枚が現像される度に、予想外の仕上がり具合に、驚きの声があがりました。
このおもしろさはやってみないとわかりません。ぜひ、アトリエ利用で試してください。

決まりそで、決まらない!

 八犬伝展副担当のyukinkoです。本日も、「ベルリン展トーク(仮称)」の作品選定を行っています。今回トークに選ぶ作品は全部で七つ(※トーク日が七日間なのです、トークは一日につき、一作品ずつ楽しんでゆきます)。八犬伝展と同じく、ベルリン展も主担当を務めるtake4さんとも、先日から相談&打ち合わせに入って、だいたいの形は見えつつあるのですが・・・まだまだ決定には至りません。
 こういったトークやその他の鑑賞プログラムを実施する際、来館者の方から時々聞かれるのが「なぜ、この7点なのですか?」「どうしてこの作品を選ばれたのですか?」というものです。展示室には他にもたくさんの作品が展示されているわけで、「なぜ、この作品なのか?」という疑問はとても自然なものです。では、どういう基準で選んでいるのか?美術館では、「これ!」という決まったルールはないのですが、しかし、次の2点については特に配慮しながら毎回、作品を選んでいます。

 ・選んだ作品をとおして、『展覧会の趣旨』が来館者に伝わること。
 ・『来館者自身の思考』を拡げることのできる作品であるかどうか。

 もちろん、この2点の役割を担ってくれる作品は、今回の点数でいうとたった7点に収まるはずもなく、また、トークでは大勢でひとつの作品を「みる」ため、自然と作品の大きさも気になってきます。このトーク作品選びについては楽しいけれど毎回、展覧会の度、担当者間で頭を悩ますところです。 今回のテーマはドイツと日本を結ぶ『絆(きずな)』・・・。さあ、さてどうしようか、な~。
 今日はtake4さん、山口県立美術館にこのベルリン展関連で出張しています。ですので、take4さんが愛媛に戻ってきたら、また相談が始まりま~す。   
 

2008年8月21日木曜日

1日遅れの?

take4です。
昨日偶然知ったのですが、天保13年(1842)の8月20日(当時は旧暦ですが)は、一説に、馬琴が『八犬伝』全98巻106冊を完結させた日なのだとか・・・。
実際には、最終巻にあたる「第九輯下帙下編下結局四巻五冊」が出版されたのはこの年の3月のことなので、「8月20日」というデータはどういう根拠があるのか、まだ確かめてはいないのですが。

暑さも徐々に和らいで、朝晩はだいぶしのぎ易くなってきました。会期も残すところ、10日足らず。どうぞお見逃しなく!



今日の写真は、正面玄関の様子です。左奥のガラス面に貼ってあるのは、歌川国芳の名作「八犬傳之内芳流閣」から切り取って拡大したものです。当館の2階へ続く階段の角度に沿って貼ってあるので、外から見ると、階段を上り下りする人が、芳流閣の屋根の上に立つ登場人物に見えます。記念写真にどうぞ。

2008年8月20日水曜日

そろそろ・・・

 このシブくて、かっこいい本(本なんです・・・)は、次回展覧会「美がむすぶ絆 ベルリン国立アジア美術館展」の図録です。本日は、午前中の学芸課会議&松山市10年研修(学校の先生方の研修です)対応の後、午後はこの図録の他、ベルリン展の関連資料とにらめっこしながら次回展覧会で行う対話型鑑賞プログラム「ベルリン展トーク(仮称)」の準備(トークに使う作品の選定)を行っていました。そして、まだまだ決まりませ~ん。 う~ん、どうしよう・・・(悩)。
 八犬伝展はまだ終わっていませんが、そろそろ次の展覧会の準備が始まります。

2008年8月19日火曜日

イベント目白押し

八犬伝のイベントもサルことながら、先週は、夏休みイベント「ふしぎ玉をつくろう」、実技講座「小鳥が集う森作り」から『小鳥が生まれる』、アトリエ同好会『染織』と連続して開催しました。今日は、ヘトヘトのa-tashi&miからの報告ネタを三つ。 ●「ふしぎ玉をつくろう」
二日間続けて、夕方15時から2時間、先着30名が中庭で風船に糸を巻きつけ、ふしぎ玉を作成しました。(初日は、30分も前から並んで待っていただき、ありがとうございました。)まだまだ、暑さの残る季節ではありましたが、夕方にもなると中庭は日陰&木漏れ日の中、そよ風が吹いていました。そんな中、参加者は必死に風船に糸を巻く、ボンドを付ける作業に勤しんでいました。

ボンドが乾いてから風船を取り除くので、最終仕上げは、各自持ち帰って翌日の作業になります。ふしぎ玉を制作してから、展覧会を見に行く方々も居られ、中庭には一時期、色とりどりの風船が椿の枝に吊り下げられていました。
参加された方々、上手くふしぎ玉になったでしょうか? 当館で最後に作ったふしぎ玉は、全てくしゃくしゃに縮んでしまっていました。(悲しい・・・。) 始めて外に干したので、乾燥時の温湿度の関係なのでしょうか。。。

風船の抜き方は、表面のボンドが乾いたら、玉をゆうるく握り締めて見て下さい。風船がバリバリと音をたてながら剥がれていきませんか? 風船を針で刺すか、鋏で切れ目を入れて、中の空気を抜きながら、風船の口を引っ張って抜き出してみてください。中に残った風船はピンセットやお箸で取り除いてください。縮んでしまっていたら、新しい風船を口部分から入れて、中で膨らましてみてください。上手く、ふしぎ玉が完成していますように!(パンパン 祈)


土曜日に、開催した実技講座の第一回目です。木っ端や木片を自由に見立てて小鳥を作る講座です。前回も木っ端で空想動物を作った際には、大勢の方が参加してくれていたので、今回も部屋に入りきれるだろうか?!などと心配していたのですが・・・、今回の参加者は9名。前日のふしぎ玉の準備に追われ、広報が行き届かなかった所以でしょうか。(反省)

次回、9月21日に、小鳥が住む、小屋を木っ端で作ります。お庭に小鳥を呼びたい方々。小鳥に小屋? 餌を食べにくる台?を作りに来られませんか。お待ちしています。


美術館にはアトリエがありますが、初めての方は使いづらいもの。その使いづらさを楽しさに変化させられないものかと、数年前から、いろいろな取り組みをしています。このアトリエ同好会もその一つ。一年間を通して一つの種目(今年度は染織)を取り上げ、知っている人が知らない人に教えてあげながら、様々なことにチャレンジする。共通の趣味を持つ人たちが集まり、情報交換をする。ことを目的に同好会を実施しています。通常、月に一回参加者で日程を決めて、やりたいことをしています。17日は、高機に縦糸を張る人たち。フェルトシートを作る人、布フェルトをする人たち、糸を紡ぐ人、キハダや南天から染液を取り出し草木染めをする人たちと様々な活動を行いました。

来月は、9月13日(土)に活動します。興味のある方は、ご連絡ください。

2008年8月18日月曜日

月曜当番

 今日は休館日ですが、美術館南館の貸しギャラリー対応・・・通称「月曜当番」のため朝からi係長と出勤しています。この月曜当番は交代制になっていて、職員一人ひとりに毎月1回程度の割合で廻ってきます。主な仕事は、ギャラリーを借りられる団体への備品貸出しや、展示設営にあたっての説明等etc・・・(写真は貸出用フック(※作品展示用備品のことです)の一部です)。南館貸しギャラリー情報は月毎にホームページにアップされます。どうぞこちらもご覧下さい。
 

2008年8月17日日曜日

八犬伝グッズ紹介、その⑥

 今日は、八犬伝グッズ紹介の第六弾目として、江戸のスイーツ『べっこう飴』をご紹介する予定だったのですが・・・・・・本日、売り切れてしまいました(泣)。形も大きさもちょうどいい感じ、そして味も大変素朴で飽きが来ず、take4さんも私yukinkoも時々、3時のお供にしていたのですが、もうありません・・・(号泣) 。
 ですが、『金平糖』はまだ健在です!お値段もお手ごろです!そして美味しいです!!ですので、これから八犬伝展に来られるみなさん、こんぺいとう、早いもの勝ちですよ~~~!!!

2008年8月16日土曜日

ちりとてちん

take4です。
八犬伝展関連イベント、今日は「県美寄席」と題して、愛媛出身の落語家・林家染太(はやしや・そめた)さんによる独演会を開催しました。

ドラマ「タイガー&ドラゴン」それから「ちりとてちん」の影響で、昨今落語がブームです。
八犬伝展のイベントをスタッフでいろいろ考えていた春頃、「江戸文化」をとことん味わえるものがいい!ということで、三味線、曲ゴマetc.すでに実施したイベントより何より、真っ先に浮かんだのはやはり落語でした。歌舞伎と並んで江戸後期に完成した大衆芸能の代名詞ですよね。

本日の演目は、「時うどん」と、ドラマの名にもなった「ちりとてちん」。ともに上方落語の古典です。さすがはプロの噺家さん!テンポある話術と、扇子の使い方(落語って小道具がいいですよね)が楽しくて、あっという間の1時間でした。
最後は津軽三味線と南京玉すだれも披露してくださいました。


この独演会、30日(土)14時からも開催します!参加無料です!展覧会をまだ見に来られてない方はもちろん、一度お越しになられた皆様も、ご参加ください。

なお、明日は14時から角川映画「里見八犬伝」の上映が、9:40~17:00の間は毎週恒例の鑑賞プログラム「たんけん!はっけん!八犬伝!!」があります。お盆休み最後の日、ご家族揃って美術館へどうぞ!

2008年8月15日金曜日

八犬伝グッズ紹介、その⑤

 八犬伝展グッズ開拓副部長のyukinkoです。本日ご紹介するグッズは、本当は部長であるA-tashiさんお薦めの一品?なのですが、なかなかアップしないので、シビレを切らして(怒)、代ブログです。(ウソです。本当は怒っていません・・・)
 さて先日もこの八犬伝グッズのコンセプトをお話したかと思いますが、今日ご紹介するのは東京・浅草にある「犬印鞄」(犬印鞄製作所)の帆布鞄です。実はyukinko、A-tashiさんが教えてくれるまで、この犬印鞄のことを知りませんでした。生まれも育ちも愛媛出身の私yukinkoは、帆布鞄といえば京都にある有名なお店だったのですが、関東の方では、この「犬印鞄」を持たれている方がとても多いとか(三重県立美術館の学芸員、iさん談)。でも、こちらの「犬印鞄」もやはり老舗・・・!。縫製もとてもしっかりしていています。そして丈夫!、そしてとてもかわいい!!鞄です。丁寧に使うと本当にきっと一生物だと思います。
 ・・・ということで、早々に上のかわいい足跡トートバックを購入してしまいました~。(こちらは新作だそうです)ミュージアムショップでは「犬」「江戸」「八犬伝」をキーワードにした楽しいグッズが他にもいろいろ来ています。ちょっと覗いてみるだけでも、本当に楽しいですよ~。
  

2008年8月14日木曜日

八犬伝グッズ紹介、その④

 ・・・最近、八犬伝グッズ販促担当と化しているyukinkoです。他にもレポートしたいことは山ほどあるのですが、まずは順番、と言うことで・・(笑)。さて!本日、新しいグッズ「八犬伝絵葉書」が入ってきましたので速報です!本っ当~に今日入荷したてホヤホヤのところを、ショップの方にお願いして撮影させていただきました。

 種類は全部で16種類。会場で展示されている八犬伝のハイライトシーンや主要作品が目白押し!となっています。これから展覧会鑑賞を予定されている方も、もうすでに来られた方も八犬伝展の思い出にぜひ、自分のイチオシ!の絵葉書を見つけてください(もし絵葉書の中にイチオシが「ナイ」場合は・・・図録をどうぞ!!図録もとても充実しています♪あと、図録がすっぽり入る今展覧会オリジナルの「伊予弁犬」(いよべんけん)のエコバックもとってもカワイイですよ~~。こちらも併せてどうぞ。)

 八犬伝展のグッズは会期中いっぱい、美術館ミュージアムショップで取り扱っています。みなさまのお問合わせ&お越しをお待ちしてま~す。

2008年8月13日水曜日

それぞれの八犬伝

今回は、いつにもましてお客さんの反応が気になって、しょっちゅう展示室で皆さんの感想に聞き耳を立てているtake4ですが、毎週行っているフロアレクチャーなどで直接お客さんと接すると、特に興味深く思うことがあります。

原文まで読んでおられる超フリークの方や、比較的コアなファンの方も、もちろん少なくないのですが、圧倒的に多いのは「ストーリーはほとんど知らないけど、何となくイメージ(雰囲気)は浮かんでくる」という方ではないでしょうか。でも、実は「八犬伝」展開史を考える上で、一番侮れないのが、このポジションなのです。
で、そのイメージはどこから来ているのかというと、今回の展示でも最後にまとめて紹介していますが、いわゆる「翻案作品」を通して得たものが大半のようです。

展覧会の準備段階で、出品作品をセレクションする際に、一通り調べましたが、近現代に作られた「八犬伝モノ」というのは、本当に無数にあります。 中には例えば、近代創作版画の父・恩地孝四郎の装丁した昭和初期の子ども向け抄訳本なんていう変り種も見つかったり(展示中です!)・・・まだまだ埋もれた逸品がありそうです。
すなわち、明治以降(より厳密には昭和に入って以降ではないかと思いますが)は、むしろ原文よりも翻案作品のほうが、触れる選択肢が豊富にあるわけです。

そんな中、戦後に作られた八犬伝モノの双璧は、NHKの人形劇「新八犬伝」(1973-75年)と角川映画「里見八犬伝」(1983年)でしょう。レクチャーでも、特に反応があるのがこの2作。しかも30代は角川映画、40代以上は人形劇・・・という具合に、年齢によって見事に分かれるのも特徴です。周期的に八犬伝モノが作られ、ヒットしているという証拠でしょう。

ただし、この2作は、ともに原作からは大きく飛躍し、別のストーリーにアレンジされています。take4も展覧会を担当するに当たって、記憶に残っていて、まず初めに見直したのは角川映画でしたが、その後原文を読むと・・・「なんじゃこりゃー!」という感じの全くの別物でした。無論、このショックは「否定」ではなく、「なるほどこう来たかー!」という「感心」の意です。

錦絵も含め、いわゆる「八犬伝」展開史をたどり、楽しみ、理解する上で重要なのは、それぞれの派生作品と原作との距離も視野に入れて見てみることです。
八犬伝は難解な長文ゆえ、すでに馬琴生前から、歌舞伎用に脚本がアレンジされたり、子どもや女性でも楽しめるダイジェスト版が登場しています(写真は、馬琴没年に刊行が始まった「仮名読八犬伝」という、その名の通り平仮名で書かれたダイジェスト版。サイズも読本より小ぶりで、表紙が非常にポップ!)。翻案・派生作品が、これだけ無数に生まれているのは、如何ようにアレンジを加えても、その根本的な魅力は失われない、ファンタジーとして、エンターテインメントとして完璧な、実に強靭な(=懐の深~い)物語だからだと思うのです。


繰り返し生み出される八犬伝の系譜。それぞれの作品を見れば見るほど、そしてお客さんの反応・感想を聞けば聞くほど、ますます「奥深いなぁ~」と毎日唸らされるのです。

2008年8月12日火曜日

素敵なステッキ♪

 今日から展示室内貸し出し用の杖が登場しました。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、展示室内の傘(日傘も含む)の持ち込みは、作品の安全を確保するため禁止されています。ですから、傘を杖代わりに使用されている方へ、こちらの杖をお貸しすることにしました。
 このアイディアは先日、博物館学実習の一環でエントランスの来館者利用調査をした際、実習生がひらめいてくれたものです。
 実習生の皆さん素敵なアイディアありがとう。

折り返し地点で

疲れて家に戻っても、オリンピックに1人で沸いているtake4です。
「八犬伝の世界展」も今日から後半戦スタート。
八犬士の揃物シリーズを中心に30点ほど、作品が入れ替わりました。

国芳の超カッコイイ八犬士モノの作品を見ていると、take4は大友克洋などを思い出してしまったりするのですが、 江戸の人たちも、アニメや漫画に熱中する現代の我々のように、八犬伝に憧れ、楽しんでいたんでしょうね。
会場には、熱心に見入っている若い人が多くいらっしゃるので、そんなことを想像(妄想)して、何だか嬉しくなります。

2008年8月10日日曜日

大竹敦人さん来訪

ただいま、特集展「緑の中へ」で展示中のガラスの球体写真は、ご覧になりましたか?
その作品は、平成18年に当館で行った公開制作で大竹敦人さんが制作したものです。球体写真は、ガラスの球体にピンホールカメラの機能を持たせ、直接ガラス球の内側に針穴から取り込んだ映像を定着させます。公開制作では、大竹さんが実際に美術館の中庭で撮影し、インスタレーションを行いました。そして、その作品は、大竹さんより寄贈いただき、愛媛県美術館のコレクションの1つに加わりました。

なぜ、今、この話題に触れたかといいますと、実は、昨日、その大竹さんが息子さんと一緒に美術館を訪ねてきてくれたのです。
有難くも、大竹さんは、いたく四国(島?)をお気に召していて、勤めている大学の美術部の合宿先が四国に恒例になりつつあるほどで、今年もその一環で直島、犬島を巡った後に、愛媛まで足を伸ばしてくれたのです。
美術館では、「八犬伝の世界展」と「緑の中へ」の展示を息子さんと一緒にゆっくり鑑賞。自作の展示では、美術館で活用していることを喜んでいただきました。久し振りの再会で尽きぬ話が夕食を囲んでまで続きましたが、私はちゃっかり今度実施するフォトグラムのワークショップのアドバイスまでいただいてしまいました。
翌日は、息子さんと道後温泉と坊ちゃん列車を約束していて、しっかり父と子の時間を大切にしていました。今回は、そんな大竹さんの違う一面を見ることもできました。
また、来年もお待ちしています、大竹さん!
※球体写真がこの説明ではわからない方は、ぜひ、作品を見にきてください。百聞は一見に如かずです。

2008年8月9日土曜日

八犬伝グッズ紹介、その③

 前回のグッズ紹介でもお話しましたが、八犬伝展のミュージアムグッズには「八犬伝」「犬」「江戸文化」というキーワードがあり、展覧会を見終えた後も、その余韻を楽しんでいただこうというのがそのねらいとなっています。そこで本日ご紹介するのは、『千代紙』です。・・・と聞いて、「な~んだ千代紙なら知ってるよ。どこにでもあるじゃない」と思われた方!まずは、箱の中身をごらんくださ~い。ほらっ!!!

 ・・・とっても綺麗です。しかも柄はそんじょそこらにあるものとは違います。そして紙の手触りも全く違います。普段よく見かける千代紙とはもう!全く!違うのです!!!(力説)。そうなのです。今、美術館に来ているのは、なんと幕末から続く、創業百五十年の版元「いせ辰」(東京・谷中)の千代紙です。今年は馬琴没後百六十年にあたりますので、八犬伝が完成したまさにその頃、創業された「絵草紙屋」(えぞうしや)さんです。

 「絵草紙屋」とは江戸時代に浮世絵等を売っていたお店で、千代紙も売っていたと言われています。(千代紙も、浮世絵と同じ木版なのです。だからちゃんと版木があります)版木は大変丈夫らしく、こちらのお店では新しいデザインを起こす一方で、江戸や明治等の古い版木から摺ったものも購入できるそうです。最初は普通の千代紙かと思っていた、私yukinkoも、途中からその中身の作りの細やかさにシビレてしまい、気が付けば・・・3個も購入してしまいました(笑)。折り紙を折ったり、何かに貼り付けたり等、普通に使う以外にも例えば、誰かへの贈り物にちょっと添えるカード等にも使えるな~、こんなのもらったらうれしいなあ~エヘ、と一人ニヤニヤしています。

 「いせ辰」の千代紙は、ミュージアムショップの真ん中ほどにあります。他にもいろいろな日用雑貨がありますので、どうぞ美術館で江戸の粋をご堪能くださ~い!。

2008年8月8日金曜日

LET'S CLEANING

take4です。
今日は八犬伝ネタではなく、今週行っている博物館実習のネタです。

実習も明日で終わりということで、いよいよ大詰め。学芸員を目指す上で、少しでも良い経験になれば・・・と、毎日いろいろな作業・お手伝いをやってもらっている訳ですが、今日の午後は半日かけて、毎年恒例の収蔵庫掃除をしました。

2~3ヶ月に1回、我々学芸員の当番制でこまめに掃除は行っていますが、こういう大人数がいる時にこそ、広い広い収蔵庫の掃除ははかどります。

今年の実習生の皆さんは、テキパキと自主的に動いてくれる人ばかりだったので、実にスムーズに進みました。ありがとう!お疲れ様でした。


2008年8月7日木曜日

博物館実習生 奮闘中

学芸員を目指す学生たちの博物館実習も、半分の折り返しを迎えました。午前午後と各学芸員が分け持ち、美術館の活動を追体験をするような実習していますが、本日午後、a-tashiとmiさんで、アトリエ&講座の準備と試作作りを手伝ってもらいました。


今年は、実習生9人。例年二桁になっていましたが、今年は少なめ。実習生を2班に分け、アトリエ1で、友の会共催のアトリエ教室の『木口木版』用の紙を切ったり、版画のウエス(インクのふき取り等に使用する布)を裂いたりする班と、
アトリエ2で来週8月14・15日に
開催予定の夏休みイベント『ふしぎ玉をつくろう』に使用する糸を小分けに巻いたり、8月16日の講座『小鳥が集う森作り』の材料を糸鋸で切って様々な形を作ってもらう活動をしました。









準備の後は、全員で、ふしぎ玉の試作をしました。イベント当日もボランティアで来てくれる学生も登場しました。
ありがとうございます。楽しいイベントにしましょう!


明日は、収蔵庫清掃を行います。学芸員は、雑芸員といわれる所以でしょうか? 体をつかった実習も数多く含まれています。


2008年8月6日水曜日

ファン増殖中

take4です。
毎週水曜は八犬伝展フロアレクチャーの日です。
今日の参加者は、5人ほどと少なめでしたが、熱心な小学生(と思われます)姉妹が参加してくれました。
八犬伝の内容ついてはそれほど知らないようだったのですが、話しているうちに、ハマッてしまったようで・・・名シーンの浮世絵はもちろん、双六や碧也ぴんくさんの漫画を、食い入るように見てくれていました。

さて。
今回の展示において、格別のご協力をいただいた方のお一人が、漫画家の碧也ぴんくさんです(5月のブログも参照)。八犬伝を取り上げた漫画は数あれど、あの複雑で長大な原作に忠実に向き合い完結させた唯一の作品で、かつ少女漫画らしい美しさもきちんと織り込まれた素晴らしい大作です。
特に原作ではほとんど示されない八犬士個々の心理描写が優れていて、中でもtake4はこれで毛野さんに惚れ込んでしまいました(笑)。
今回は貴重な原画をたくさんお借りし、しかも展覧会のために新たに描き下ろしていただいたイラストコメントも併せて展示しております。

ぴんくさんのHP内の最新ブログで、お送りした図録に対して、早速コメントをいただいています。
近々会場にもお越しいただける予定です。take4は再会を、他の職員もお会いできるのを楽しみにしています。

2008年8月4日月曜日

展示替え


take4です。
本日、閉館後に「八犬伝の世界展」の一部作品の展示替え作業を行いました。会期が始まって以来、最初の作品入れ替えです。
先日のお知らせの通り、本日をもって鏑木清方の「曲亭馬琴」の展示は終了しました。写真は、その撤去の様子。大きく重たい額の作品なので、皆で声を掛け合って手際よく梱包していきました。
すでにyukinkoさんのレポートにもあったように、ガイドボランティアスタッフをはじめ、多くの入館者の方々にも非常に印象に残った展示作品の一つでしたので、別れを惜しみつつ、最後に梱包する前にスタッフで作品をじっくり見ました。間近で見ると、さらにいろいろな発見が・・・。
馬琴の肖像画は、この他にも会場内には何点か展示していますが、やはり「八犬伝」を執筆しているその時の姿(しかも目が見えなくなってからの)ということで、この作品は特別な存在感がありました。
次の巡回先、千葉市美術館でも、同様に冒頭の2週間のみ(9/13-28予定)展示されます。
さて、明後日(※明日8/5は休館日です。お間違いなく!)以降代わりに皆様の前に登場するのは、菱田春草の「伏姫」(長野県信濃美術館蔵)です。こちらも繊細でステキな作品ですので、どうぞお楽しみに。
それ以外にも、浮世絵作品が役者絵を中心に10点ほど入れ替わりました。あと、馬琴自筆の『八犬伝』稿本、結城戦場物語絵巻(栃木県立博物館蔵)も場面替えしましたので、一度ご来館いただいた方も、新鮮にご覧いただけますよ。「八犬伝」にハマッてしまったアナタ!是非またお越しください。
今後も浮世絵を中心に2度ほど大きな展示替えがあります(8/12~、8/19~)。

愛媛県美術館の博物館実習、始まる!



全国に、美術館や博物館といわれる施設が1600施設ほどありますが、その中で登録館(登録館であるためには、必ず「学芸員」という専門職を置かなければなりません。)は、865施設あります。


愛媛県美術館は、その登録館の一つです。


学芸員とは、美術館などの施設の中で作品を取り扱う国家資格をもった専門職のことで、英語ではキュレーターといいます。

資格取得のためには、大学において専門的な講義を受け、博物館に関する課目の単位を修得し、資格認定の国家試験に合格しなければなりません。

さらに、学芸員になるためには、極めて厳しい競争倍率に勝ち抜いて、その施設の試験に合格し採用されなければなりません。


海外などでは、作品の取り扱いは分業化が進んでいて、作品登録管理者(レジストラー)、保存管理者(コンサバター)、梱包業務員(パッカー)、教育普及専門員(エデュケーター)など業務が細分化されていたりもするのですが、国内の多くの美術館では学芸員が専門的な知識と技能をフル活用して、教育普及的な事業や展覧会の作品の受け入れから送り出しまで、そのすべてに責任を持って関わっているのが現実です。


こうしてみると日本の学芸員は、幅広い知識と豊かな教養、高い能力、バランスのとれた優れた人間性を有していることがわかります。


愛媛県美術館の学芸員も、休日を利用して、県内・県外・国外の研修に自費でよく参加しています。自己を厳しくみつめ、高めようと努力している学芸員。研鑽という言葉がありますが、まさしくその通りです。


さて今年も、将来は学芸員という専門職に就きたいという9人の実習生の博物館実習が、昨日から始まりました。朝から夕方まで、びっしりと詰まった実習スケジュールにも音を上げず、集中して熱心に取り組んでいます。

がんばれ!

2008年8月3日日曜日

ありがとうございます!

 八犬伝担当のyukinkoです。今日は「たんけん!はっけん!八犬伝!!」の日!なので 、朝から展示室の中で、作品ガイドボランティアのみなさんとともに、プログラムを楽しんでいます。
 さてさて、本日のお昼過ぎのこと。ちょうどお昼ごはんの時間のため、展示室内のお客さんの人数も少しまばらになりかけたちょうどその時!・・・何やら、展示室の一角でワイワイと賑やかな声が・・・。いったい何だろう?とみて見ると、なんと!作品ガイドスタッフのみなさんが鑑賞者の方を取り囲んでいました。いったい何が起こっているのでしょうか~????? ・・・なんと、スタッフ一同、八犬伝のお話にめちゃめちゃ詳しい鑑賞者の方に、八犬伝についていろいろと教えていただいていたのでした。

 実は、この八犬伝。事前の調査でも分かっていたのですが、来られる鑑賞者はだいたい3つくらいの層に分かれています。ひとつ目はなんとなく八犬伝のあらすじ等を知っている層で、「作者は誰でお話はこんなだったよね、とか、子どもの頃NHKの『新八犬伝』見てました!」という、わりと30代後半の方がここに該当しています。また、二つ目は「全く、知りません」という層。こちらは小学生や10代にとても多いです。作者、曲亭馬琴の名前や八犬伝の名称は日本史を学び始めると、じき教科書の中に登場して来るのですが、そこに至るまではまだ知らない~という子がとても多いです。そして、三つ目の層・・・・・・ここの層にははっきりいって年齢の差はあまり関係ないようです。そうなのです。この三つ目の鑑賞者のみなさんは、八犬伝についてものすごく『コア』な方々なのです。そして、今、まさに作品ガイドボランティアさんたちが嬉々として取り囲んでいる鑑賞者の方は・・・とっても『コア』な方でした。そしてとてもステキな方でした。

 もちろんこの「たんけん!はっけん!八犬伝!!」に関わるスタッフは、展覧会で鑑賞者の方と対話を行うため、八犬伝のお話をしっかり把握することから始まって、レクチャーの受講、歌舞伎や人形劇に漫画の読み込みまで、個々にもいろいろな準備を行ってきているのですが、やはりこのとても詳しい『コア』な層の方からは学ばせてもらえることが大!大!大!です。かくいう私も、先週、中学3年生の女の子から、「(作品を指して)ここや、あそこや、あ!あれも、原作(本当の原作ですよ)にはないですね!!」と指摘を受け、俄然面白くなり「ちょっと話を聴かせて、いろいろ教えて」と学ばせてもらいました。

 対話による鑑賞を行っているとどのような展覧会の時でもお互いに学びあいが起こるのですが、こと、この八犬伝については、いつもよりもっと濃い、ディープ~な、でもとても有意義な時間が過ごせています。


2008年8月2日土曜日

SOUL OF EDO

take4です。
昨日・今日と、だんだんと館内も賑やかになり始めました。

さて。
今日は関連イベントとして「江戸情緒へのいざない」と題して山田高子さんによる三味線の演奏会を開催しました。


「菖蒲浴衣」「深川くずし」「吉原雀」などの長唄、「萩桔梗」「さのさ」などの端唄(はうた)、最後は都々逸(どどいつ)と・・・江戸の風情をたっぷり堪能できました。

かつてギターキッズになり損ねたtake4としては、弦楽器にはとりわけ憧れと敬意があります。うーん、三味線て、なんてSOULFULなんでしょうか!最後に披露していただいた都々逸(三千世界の烏を殺し、ぬしと朝寝がしてみたい~♪とかいうやつが有名ですね)なんて、まさに。恋模様と人情を艶っぽく唄うお姿は、とっても粋でございました。

昨今の夏フェスにも劣らない、江戸の「ロック」を垣間見た贅沢な時間でした。

八犬伝グッズ紹介、その②

・・・毎日、暑いですね。ここ美術館のある四国、愛媛・松山は、先月の梅雨明けから雨らしい雨がとんと降ってくれません。夏のレジャーにお天気は大事ですが、ずっーと太陽マークが続く、まっかっかの天気予報を見ていると、さすがに「もういいよ~」となってきます。毎年この刺すような日差しには本当にミもココロもほとほと疲れてきます。そこで!今日は八犬伝グッズ開拓副部長の私yukinkoが、そんなあなたにとっておきのグッズをご紹介いたします!(なんだかtake4さんのショッピングガイドに似てきました・・・) 題して「いぬマッチ」(こけしマッチ制作所)。これは現在、開催されている「八犬伝の世界展」のミュージアムショップで販売されているグッズのひとつです。
 八犬伝のお話は神女、伏姫(ふせひめ)が生んだ八犬士が中心となって大活躍する伝奇小説ですが、中でも「犬」は最も重要なキーワードのひとつとなっています。いろいろあげると限がないのですが、例えば八犬士全員の苗字には「犬田」「犬塚」「犬坂」等、必ず「犬」が入っていますし、また生みの親である伏姫の「伏」も分解すると「人と犬」、というようになっていて、作者曲亭馬琴の「伏」線が本当にあちこちに張り巡らされています。そういうわけで、今展覧会のミュージアムグッズは「犬」をひとつのキーワードに取り上げ、いろいろと取り扱っています。しかし、この「いぬマッチ」、中身もとっても犬犬しています。ここではちょっとだけ中身をのぞいてみましょう・・・。
 ・・・なんだか、ちょっとだけの紹介ではなくなってしまいました。でも、「人生のともしび」はマッチなので、いつかは儚く消えてしまいます(笑)。展覧会を見た後は、どうぞ、この「いぬマッチ」を手にとっていただき、ちょっとだけクスっと笑って(家に連れて帰って、シュっと明かりを灯して※)また、元気になったら・・・、さあ現実世界に立ち戻って、今日も一日がんばりまショー!!!!!
※注:美術館内で「ともしび」を灯してはいけません。決して決して、灯してはなりませんぞ~。 チャ、チャン♪



2008年8月1日金曜日

バッチのプレゼント


 こちらは今年の10月25、26日に開催される、第32回全国育樹祭のマスコット、「E~もりくん」のピンバッチです。当館2階で11月3日まで開催中の、「緑の中へ」は記念行事のひとつ。暑い日々が続きますが、美術館で森林浴を楽しみにお立ち寄りください。
 バッチはご希望の先着300名様に、2階の受付でお渡しいたします。

すごい作品です

 先ほどのtake4さんからのアナウンスにもありましたが、ふたたび鏑木清方(かぶらき きよかた)の作品『曲亭馬琴』についてのレポートです。実は、私yukinko、現在の展示室の中ではこの作品が一番興味深く、今回この展覧会を開催して、出会えて本当に良かったと思える作品です。
 この『曲亭馬琴』、たとえ八犬伝の物語に詳しくなくても、作品を見た人が受けるその感想のどれもが、全て八犬伝の世界に繋がっていってしまうようなのです。正直言って、こういう作品は私も始めてで、いったいこれは何なのだと今、身震いを覚えています。
 本日も、来館してこの作品を見ていた砥部中学校美術部のみなさんから、“なんだか、悪徳とり引きをしているみたい”とか、“密談しているみたい”という感想を聴き、「みんなの意見は“闇”のイメージでまとめられているね」と、その一見突飛な意見に当初、少しとまどいながらトークを行っていたのですが、途中から「あ!」と中学生の意見の鋭さに気がつきました。なぜなら八犬伝は勧善懲悪、「光」と「闇」がテーマのひとつになっているお話だからです。そして、この作品には「光」の部分もちゃんと描かれているのです・・・。
 本日来館した砥部中学校のみなさんは、「八犬伝」という言葉は教科書等で聞いたことがあっても、その詳しいストーリーまでは殆ど知らない、とのことでした。なのに、この鏑木清方の『曲亭馬琴』一作品で、その中心に近づいていけるのです。これはいかにこの作品が開かれているか、優れているかを物語っています。これは・・・すごいことです。そして、中学生の言うとおり、作品の中では実際に二人の人物がなにやら、やりとりを行っています・・・が、それが何の「やりとり」かは・・・会場に来られてからのお・た・の・し・みです!。    この鏑木清方の作品『曲亭馬琴』の面白さのもっと詳しいお話については、先ほどのtake4さんのレポートをご覧いただくのと、実際に展覧会に足を運んで作品と向き合って頂くことをぜひ!お薦めいたします。しかし、本当にすごい作品です。展覧会の途中からこの作品の持つ底力に「うわっ!!」と気づいた私は毎週水曜日のフロアレクチャースクールトークの申し込みの際には必ず、この『曲亭馬琴』を使って、一般の来館者の方や生徒のみなさんとトークをしています。するとやはりいろいろな意見が出てきて、そしてそのどれもが、この「八犬伝」を楽しむための大切な視点のひとつであるということが本当によく分かり、毎回トークの司会を務める私にとっても、本当に学びの多い作品となっています。 (※写真上は、スクールトークが始まる前に必ず行っている『美術館でやっていいこと・いけないこと』の話し合いの様子です) 最後に、take4さんからもお話がありましたが本作品『曲亭馬琴』の展示は来週8月4日(月)までとなっております。作品は展示室の最終章の部屋に展示されています。それまでに、ぜひ一度、本作品をご覧になってください。本当にすごい作品です。

のこりわずか

take4です。
8月に入りましたね・・・夏本番。
さて、今日のネタは・・・と考えあぐね・・・る前に、重要なお知らせが!

「八犬伝の世界展」は、浮世絵や日本画という、光や温湿度の影響を受けやすい脆い素材からなるものがほとんどで、しかも点数がいつになく非常に多いのです。
ということで、会期中、一部作品の展示替えを行います。
八犬伝はもともとディーーープな世界。余裕と関心がおありの方は、展示替えの都度、ご来館いただけると、いろいろな発見があると思いますよ。
なお、主要作品についてはほとんど展示替えはないので、もちろん1度来ていただくだけで問題はございません!

ただし、1点だけ見逃せない名品が。
鏑木清方の「曲亭馬琴」(鎌倉市鏑木清方記念美術館蔵)という作品は、ごめんなさい、8月4日(月)までの限定公開です。視力を失った馬琴が、息子のお嫁さんに『八犬伝』の口述筆記をさせているというドラマティックな場面を描いた力作(”大人の事情”で、画像は掲載できません・・・ご了承ください)。
清方は、江戸の風情を近代的な感覚で描いた、浮世絵の流れを汲む日本画家。『八犬伝』は幼少期から愛読していたらしく、思い入れの強い画題だったのでしょう。
「読み書きのできないお嫁さんに一から教えながら執筆し続けた」という半ば伝説となっているこの名場面を描いた、馬琴・清方両者の気迫が見事に重なった素晴らしい名品です。
会場の冒頭には、実際に視力がほとんどなくなっていた時期の『八犬伝』の自筆生原稿も展示しています。併せてみていただくと、馬琴その人の情熱や体温までも感じることができます。

是非とも、8月4日までに1度ご来館ください。

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