愛媛県美術館のブログ

愛媛県美術館の日々の活動をちょっとずつ書き込んでいます。 美術館の事業準備状況、イベント報告、ある日の出来事などなど、美術館の活動を垣間見ていただけるように頑張ります。

2008年10月30日木曜日

第4回が、新館にて とうとう始まりました! 

アトリエ担当者のmiさんとa-tashiは、今月バタバタとしていました。というのも、本日より5日間だけですが『第4回講座&アトリエ展』が(やっと)開幕しましたぁ~!(下記の写真は会場写真ですが、金槌やドライバーをおきっぱなしにしていたり、作品を床に平置きしている訳ではありません。展示風景の写真をアップしています。実際の展示風景は、来られてからのお楽しみ!ということで) ずっと、ブログでも掲載していませんでしたが、この3年に一度の展覧会を開催するに当たり、3年間の講座受講者、アトリエ利用者に声を掛け、作品を集めていました。出展作品のリストを眺めながら、講座作品で出してほしい作品には新たに声をかけて普及活動が概観していただけるように頑張っていました! 
普及活動の発表、報告を兼ねている展覧会なので、展示もアトリエ利用の方々にもボランティアとして協力をしてもらっています。(会期中の受付も利用者のボランティアです! 作品に興味があったら、どうぞ声をかけてくださいね。)

その傍ら、愛大の学生さんでデザインや展示に興味があるという有志たちに展示ワークショップという形で参画してもらい、今回のキャプション(作品の題名や作家名が書いてあるカード)のデザイン・作成をお願いしていました。キャプションには、作り手の写真やコメントも記載していますので、是非楽しみにお読みください! 
本展初の新館展示。 楽しいものにしたいと、講座の体験型のものを簡易版で再度実施できるようにしています。「なんちゃってミイラ」で、白い布を体に巻き巻きする。「紙であ・そ・ぼ」では、紙のプールが再現され、紙にもぐることも可能! 「木漏れ陽のトンネル」では、カメラの原理を追体験でき、「ならべ隊」では、洗濯ばさみやボタンを美術館内に並べて体験ができます。乞うご期待!!!です。(写真は、愛大生たちによるワークショップ(体験型の展示)の作成&会場内で上映する写真の確認中)の風景です。)

結局、展示総数110点を超え、特別展示室3部屋に、アトリエ2の染織・木工関係の作品、アトリエ1の版画(銅版画・木版画・シルクスクリーン)・写真の作品、講座や公開制作の作品を展示、天井も高い新館での展示に右往左往しながら、天井から吊り下げ展示もして、大変楽しい空間に仕上がったと自負しております! 展示作品も、講座やアトリエの力作なら、展示もみんなの協力のもと出来上がった力作!どうぞ、たった5日間ですが、見に来てください!!!!





スクールシーズン突入!

 yukinkoです。ベルリン展は先日から後期が始まりましたが、学校団体の美術館来館も本日からシーズンに突入しました!
 美術館では、毎年(夏休みは別にして)、秋の10月~11月とお別れ遠足のある春2月~3月が、学校団体来館のピークです。本日も午前10時過ぎから大洲市立三善小学校の5・6年生、それから午前~午後にわたって二班体制で来館してくれた今治市立富田小学校の5年生で展示室内は楽しい空気に包まれていました。 (富田小学校はなんとtake4さんの母校だそうです・・・take4さん、子どもたちを何だか遠い目で見つめていました・・・う~ん、思えば遠くに来てしまったよ、という感じでしょうか。しみじみ。) 以前にもお話しましたが美術館では学校からの希望にそって、いろいろなスタイルの鑑賞プログラムを準備・模索中です。本日行われた鑑賞プログラムは、約10名の子どもたちに作品ガイドスタッフが一人ずつついて対話型鑑賞法で作品をじっくり楽しむ、というもの。
 展示室で作品をみて、自分の考えたことについて他の人の前で話す、という体験は子どもたちにとっては初めて!のようでしたが、しばらくするとあれよあれよという間にコツをつかみ、プログラムが終わった展示室の中で、それぞれ思い思いに気になる作品について友達どうしで話し合っていたようです。(yukinkoも展示室の中をウロウロしていたので子どもたちから何度も呼び止められ、感想を聴かせてもらいました)
 スクールシーズンはいよいよこれからが本番です。今年はまたどんな出会いがあるのでしょうか。楽しみです。
 

2008年10月29日水曜日

男鹿和雄特別番組のお知らせ

11月2日16:00~16:55に南海放送にて、男鹿和雄特別番組「ジブリアニメの原風景を訪ねて~絵職人・男鹿が描いた残したい、日本の風景~」を放映します。当館にて11月22日より開催する男鹿和雄展に向けてぜひお見逃しなく。

「美人」ふたたび

 こんにちは。自称「美人」(ついに一線を越えてしまいました・・・)のベルリン展副担当yukinkoです。最近週末はずうーっとギャラリートークに出演中だったため、(しかも毎回「お題(作品)」が違っていて、トークの仕込みにヘトヘトになっていたため)ブログを書き込む手前で本当に「ゆきだおれ」ていました(すみません)。さて、先日のtake4さんのご報告にもありましたとおり、ベルリン展は展示替えが終わり、昨日からいよいよ後期に突入しました!(写真は今週月曜日に行われた展示替えの様子です)
 take4さんのお話にもありましたが、前期にくらべて後期は大分、華やかな作品が次々と登場しています。もちろん「美人画」もガラっと替わって、いろいろな「美人」!がやって来ています。例えば~
                   何故か「白黒」を好む美人とか・・・
                なんだか少し「クリムト」チックな美人とか・・・             なんと、「口紅緑色!」(マジです)の美人とか・・・!?
 この新たに会場に登場した「美人」の作品群については、11月15日の土曜講座「江戸美人観察ツアー②!」でふたたび!じっくり!と楽しんで行こうと思っています。前回「美人ツアー」を逃したみなさまもどうぞご参加ください。yukinkoもみなさまの鑑賞のお手伝いができるようにがんばります。おっ楽しみに~!!

2008年10月28日火曜日

祝★1万人


今日も、お天気良く、気持ちいい秋の日和です。
今日から、ベルリン展は後期がスタート。
と、いきなりおめでたいニュースが!
先ほど11時過ぎ、入場者数が1万人を突破いたしましたー!
館長より、図録と記念の品を贈呈させていただきました。
南館では秋の県展も開催中(こちらは今日までが前期。31日から11月9日までが後期となります)。芸術の秋、美術館へGO!

2008年10月27日月曜日

展示替え



本日は休館日ですが、ベルリン展の展示替え作業を行っております。
半分近くの作品が入れ替わったので、展示室の様子も一新!
後期の方が、華やかな作品が多いので、賑やかな雰囲気がします。


いよいよ伊藤若冲「伏見人形図」、葛飾北斎「鷽 垂桜」が登場。後期も名品揃いです!
宗達・光悦の色紙帖、平家物語扇面、探幽の縮図画帖、伝光琳・乾山の団扇画帖なども場面替えしました。

明日から後半戦スタートです。


2008年10月25日土曜日

江戸美人とは

take4です。
毎週土曜の14時からは、学芸員の持ち回りで「土曜講座」を開催しています。
今日の担当はyukinkoさん。ということで、ベルリン展会場でのレクチャーとなりました。
「江戸美人観察ツアー」と題し、3点の浮世絵美人画を選んでの対話型ギャラリートーク。 江戸時代の女性表現をじっくり観察しながら、今回も作品を見る楽しみが広がりました。

髪型、服装、ポーズ、メイク(お化粧)、小道具etc...
細部までじっくり観察して、どういう身分・シチュエーションなのか、いろいろな意見が出ました。

take4も、カメラ係として後ろのほうで聞いていると、男性と女性とでは見ている部分が違って面白いなあ・・・と。女性陣は、やはり着物の柄とか髪形とか、細かなファッションのほうに注目されているのに対し、男性陣は、ポーズとか顔とか、女性そのものに注目しているみたいです。男性にとっては、気づかないうちに、自分の「女性観」をさらけ出してしまっているおそれアリ・・・ですね(笑)。


さて。明日で会期は折り返し。明後日(休館日)の展示替え作業を挟んで、28日(火)からは後期に入ります。特に、中世の仏画・水墨画や浮世絵版画については、ガラリと作品が入れ替わりますので、お見逃しなきよう。すでに一度お越しの方も、28日以降、再度ご来館ください!

2008年10月24日金曜日

12名の職場体験

こんにちは。久しぶりのa-tashiです。

秋を迎え、美術館も芸術の秋!到来です。学校での団体見学も増えてくるこの時期、職場体験もちょこちょこと申し込みがある時期になっています。

これまで、2~3名の職場体験を受け入れてきましたが、今回は、松山市立南第二中学校から11名という大勢の申し込みがあり、生徒さんが昨日今日の二日間来られています。その上、本日は、一日の体験で道後中学校からも2名の職場体験がきています。合計13名!となるはずでしたが、本日、お一人がお休みされたので、当館始まって以来の職場体験人数は、12名となりました。
大勢なので、これまでの職場体験のカリキュラムでは対応できず、今回新たな試みとして、監視員体験をしてもらっています。

朝から企画展示室にて、yukinkoさんが美人画3点の前で、対話型鑑賞法による「作品の楽しみ方」を伝授しました。松山市立南第二中学校の10名は、昨日もyukinkoさんから、対話型鑑賞を受け、自由に発言していたので、早くもコツをつかんだようで、「まずは、作品をよく観察してくださ~い」のyukinkoさんの言葉で見始めると、なんとyukinkoさんそっちのけで自分たちだけで対話型鑑賞が始まろうとしていました。(でも、この鑑賞法は最終的にはこうなることが一番のようです・・・b~y yukinkoさん談)が!この作品の色んな意見を聞きたかったyukinkoさん、すかさず「待って、待って、私にも聴かせてちょうだいいい~」と、輪の中に入って行き、ちゃっかりナビゲーターを務めていました。(笑)
 その後、美術館での禁止事項について考えてから、美術館の大事な仕事の一つ、「監視業務」(常設展示室)と受付業務についてもらいました。ちょっと緊張しながらも、鑑賞者がいない時には、自由に作品を見て、対話を楽しんでいるようでした。
その様子を記録に来られた学校の先生と共に、激写です。



2008年10月22日水曜日

再会

take4です。
この夏、全身全霊を注いだ「八犬伝の世界展」。
現在は千葉市美術館で開催中なのですが、八犬士たちと久々に再会してきました。
「久々に」なんて言っても、まだ終了して1ヶ月半ほどしか経ってないんですけど・・・もう数ヶ月も前のことのようです。

写真は、千葉市美の入口の様子。愛媛でエントランスを華やかに彩ってくれたノボリたちを、こちらでも使っていただいています。

担当のtさんとしばし談笑。
やはり八犬伝御当地&浮世絵専門美術館の強みゆえか、たくさんのお客さんがお越しのようです。
愛媛でもいらっしゃいましたが、やはり何度もいらっしゃる超コアなファンの方が少なくないそうです!
さらに会場も拝見し、いろいろ思い出しては、一人しんみり(笑)。

同時開催の所蔵品展「ナンバーズ・数をめぐって」も、とても面白かったです!
八犬伝の「八」にちなみ、「数字」という視点から美術を捉えた斬新な企画。
「近江八景」など八犬伝以外の「八」に始まり、同類のものを一定の数で揃える「名数(めいすう)」(例えば、「三筆」「四天王」「七福神」など)をテーマに、浮世絵から現代美術まで・・・見応えあります。

千葉の会期も残りわずか、この日曜日(26日)までです!
お近くの皆様、どうぞご覧になってください。

2008年10月19日日曜日

ベルリングッズ⑤

今日のグッズ紹介は、こちら。
「活気にあふれた江戸の町 『熈代勝覧』の日本橋」(小学館)という書籍です。


今回の出品作品の中でも、ひときわ人気のある作品の一つが、「熈代勝覧」(きだいしょうらん)という江戸時代後期(19世紀初頭)に描かれた長大な絵巻です。
この作品の魅力については、yukinkoさんが以前にも少しお話しておりますが、今から200年ほど前、お江戸の目抜き通りであった、神田今川橋から日本橋までのいわゆる「日本橋通り」の街並みとそこを行き交う人々(数にして1600人強!)の活気が克明に描かれたものです。
保存の関係から、全体の4分の1ほどしか広げていないのですが、それでも十分にこの作品の素晴らしさは味わっていただけます!
この絵巻、本当に見ていて飽きません。画面の隅々まで、全くダレることのない徹底した描写力の賜物ですが、眺めているうちに、自分も実際に通りを歩いている気分になってくるから、あら不思議。

さらに楽しみたいという方には、この書籍をおススメします。
全長12メートルにも及ぶこの絢爛絵巻を、頭からお尻まで、詳細に読み解いたものです。
通り沿いの各店舗の様子(本当にさまざまな職種のお店が並んでいます!)や、そこに集まり、暮らす人々が何をしているのか・・・拡大写真をたくさん掲載しているので、臨場感も抜群。
実際にはご覧いただけない場面についても、これで深く鑑賞、理解することが可能です。














展覧会のほうも総合監修していただいている学習院大学の小林忠先生と、江戸の都市文化史がご専門の江戸東京博物館の小澤弘さんの共著です。
もちろん写真は、やはり実物の素晴らしさには敵いませんが、江戸の人たちの日常生活をそっと覗いてみられるような、楽しい本です。
展覧会図録と併せてショップで販売中ですので、是非チェックしてみてください。

2008年10月17日金曜日

ベルリングッズ④(特に)学芸員のみなさまへ~

 本日ご紹介するベルリングッズはドイツ・リラ社の色えんぴつ「ファルビー」(12色入り!)です。 リラ社は創業200年の歴史を持つ鉛筆づくりのマイスター(プロの職人さん)、老舗中の老舗です!!
 この色鉛筆、通常の丸いタイプや六角形のものと違い、三角形の形をしていて「使いやすいよ~」との a-tashiさんの口コミだったのですが、握ってみると、なんと本当に持ちやすい!。鉛筆運びがとっても良くってスイスイと書けてしまいます。 しかも、普通の色鉛筆よりも少し大きめなので手にふれる面積がはるかに広く、実は少し手の小さなyukinkoがしばらく握っていても、あまり疲れないようです。これは助かります。   ・・・と、いうわけで学芸員のみなさま!&これからベルリン展に行こう!と計画されているみなさま!このリラ社の色鉛筆「ファルビー」をぜひ!あなたの文房具の一員に加えてみてはいかがでしょうか。特に学芸員のみなさまは、作品(資料)の点検時のお供に、この「ファルビー色鉛筆(12色)」を加えていただくことで、きっと点検作業もサクサクと「あっ!」という間に進むことでしょう。(点検に12色もいるのか!というツッコミはこの際抜きにしてくださいね。)
 学芸員必携のグッズ、ファルビー色鉛筆!書きやすいファルビー色鉛筆!みんなのファルビー色鉛筆!ベルリン展ミュージアムショプであなたをお待ちしてま~す!!!

2008年10月16日木曜日

Boxy's Cafe ☆


ただいま開催中の「ベルリン展」では、ドイツにちなんだ楽しいアイテムがずらりとショップにならんでいます。中でもBoxyイチオシなのが、名門紅茶店ロンネフェルトの紅茶。今回紹介するのはそのうち”Pfirsich Garten”=「桃の園」。


その名のとおり、桃をベースにドライアップル、ローズヒップ等をブレンド。うっとりするような甘い香りと美しい色が魅力です。少々酸味があるので蜂蜜を入れて飲んでもよいでしょう。お茶を出した後はやわらかくなった’出がらし’のドライフルーツをヨーグルトにかけて食べても美味しいです。ぜひお試しあれ。

重版出来!

  yukinkoです。しばらくの間ご無沙汰していましたが、本日から復活です。
 さて、この(しつこ過ぎる程の)なんちゃってフェルメールが表紙の冊子(写真)はいったい何かといいますと・・・な~んと、先日の作品ガイドスタッフとの話し合いから新に対話型鑑賞法のスタッフスキルアップ用資料が誕生してしまいました!!
 題して、『お客さんを中心にするギャラリートークにしてゆくために~本番までの準備の進め方』。内容は大きく分けて3つ。①作品を徹底的に「みる」(作品と向き合う)、②お客さんの見方をイメージする(自分のひとりよがりを取り払う)、③仕上げ(調査不足を補って、トークの練習!)・・・となっています。これまで、どうして良いのか迷いがちなトーク作品の調査やお客さんの見方についての調査等、スタッフ個々には理解していても、全体的には曖昧になっていた本番トークまでの準備の在り方を大分、具体的に詰めた内容になっています。
 そうして先日、満面の笑みをたたえたyukinkoから「ハイ!」とこの資料を手渡されたスタッフのnさん。資料を一読して出た一言が、「なんだか・・・受験生みたいですね」。
 そ~うなのです(喜)。この新に誕生した冊子、見た目はたった6ページと大変お手軽、楽勝!な感じなのですが、開くとそこにはめちゃめちゃシリアス、むちゃくちゃディープ~、だけど面白い!!世界が待っています。もちろん冊子はこれで完成形、ではなくこの後もスタッフの意見を聴きながら、よりよい方へと改訂を行っていく予定です。
 愛媛県美術館では、絵画作品を「みる」おもしろさを鑑賞者(お客さん)自ら発見していただけるよう、これからもコツコツ、どんどん努力してゆきたいと考えています。
 と、いうことでこれからもがんばりま~す!!!!!

2008年10月15日水曜日

美の「絆」

今回の展覧会、新聞広告やテレビCMでは、統一して「ベルリン国立アジア美術館所蔵日本美術名品展」と銘打っていますが(我々も「ベルリン展」と略称しておりますが)、ポスターやチラシでは、よくよく見ると頭に「美がむすぶ絆」と付いています。実は、巡回展共通のメインタイトルは、こちらなんです。
例えば30秒のテレビCMなどだと、内容が瞬時には伝わりにくいので、愛媛では「ベルリン国立アジア美術館所蔵日本美術名品展」をメインタイトルとして扱っています。

「美がむすぶ絆」。
このちょっと風変わり、かつ意味深なタイトルにしたのには、もちろん理由があります。
ベルリンの日本美術コレクションは、欧米にあるものとしては、その成立がかなり古く、明治初期に医師、軍人、教師などいわゆる「お雇い外国人」として来日したドイツ人たちによって持ち帰られたものが基礎になっています。彼らは日本の近代化を推進する一方で、伝統的な日本の芸術文化に触れ、大きな関心と親愛の念を持ってくれたわけです。

その後、2度の大戦が象徴するように、ドイツと日本はともに、激動の20世紀を歩んできました。そうした歴史的経過の中で、名品たちが大事に守り続けられてきたという「重み」。その背景も、きちんと展覧会の中でメッセージとして伝えたい!毎年必ずといっていいほど、どこかで「○○美術館名品展」という名のつくものが開催されていますが、今回はありきたりな名品展にしたくないという思いもあり、開催館の担当者でいろいろ候補を挙げた中から、最終的にこの「美がむすぶ絆」というのが採用されました。


ということで、会場では、ドイツ人コレクターたちを紹介する(↑)このようなリーフレットを配布しています。こちらを片手に鑑賞していただければ、作品がさらに魅力的に見えてくると思います。

なお、このコレクターの中には、直接的な関係ではないですが、偶然にも松山と縁のある人物が2人います。

一人目は、松山と姉妹都市であるドイツ・フライブルク市の民族学者兼コレクターであったエルンスト・グローセ(1862-1927)。ドイツ最初の本格的な東洋美術の個人コレクションを築いた人物で、アジア美術館の原型である「王立プロイセン博物館群東洋美術部門」(1906年設立)の設立に際しても、最大の助言者として活躍しました。1915年に、自身のコレクションを一括して美術館へ寄贈しています。

もう一人は、陸軍少佐クレメンス・ヴィルヘルム・ヤーコブ・メッケル(1842-1905)。陸軍大学校教官着任のために来日し、日本陸軍の兵制をドイツ式に整えた人物。もうすぐ大河ドラマにもなる司馬遼太郎『坂の上の雲』の中で、主人公秋山好古が陸軍大学校第一期生として入学した時の指導者としても登場します。彼が収集した作品を見ると、日本国内にもあまり存在しない貴重なものがあって、かなり目が利くなぁ・・・(もちろん助言者はいたでしょうが、それにしても通好みな感じがします)という印象を持ちました。

このように、別の視点から見つめてみると、名品たちもまた違う表情を見せ始めます。
彼らドイツ人コレクターたちが初めてその作品と対面した時のことを想像したりしながら、私たちも作品の前に立てば、そこにまた新たな「絆」がむすばれるような気がします。

なお、今週土曜日(18日)14時から研修室で、美術講座「伯林(ベルリン)が愛した日本の美」を開催します。コレクション形成やコレクターたちについて、さらに詳しくお話しようと思っています。
是非とも、ご参加くださいませ。

2008年10月13日月曜日

大竹伸朗さんの個展開催中です。

東京、東麻布にある画廊、TAKE NINAGAWAにて、ただいま愛媛県宇和島市在住の大竹伸朗さんの個展を開催中です。この春から同画廊にて開催してきた個展の最終回、第3弾となっており、大竹さんのコラージュの最新作を発表しています。私もこの週末に行ってきました!細かい手仕事と大胆な造形とが混在する大竹さんの世界観にたっぷりと浸ることができました。

梅太郎ツアー第2弾!行ってきました。

                法華津峠より


                                大野ヶ原より


 今日は秋晴れの中、版画家、畦地梅太郎が辿った道の中から、法華津峠、大野ヶ原を回り、三間の畦地梅太郎記念美術館へ行ってきました。大野ヶ原の辺りはすすきが一面に広がり、太陽の光を浴びて輝く様は、とても美しかったです。そして手の届きそうなところにある空には驚きました。梅太郎さんが見た山や海といった自然の景色は、今でもほとんど変わっていないのだと思うと感慨深かったです。

Danke Schoen !


What a beautiful day !
見てください、この青空。

この3連休は、3日ともお天気に恵まれ、ベルリン展へも毎日たくさんの方がいらしてくださいました。
「天稚彦草紙絵巻」(あめわかひこそうしえまき)の展示が本日までということもあってか、朝から展示室には人がいっぱい・・・ありがたい限りです。


ただし、ガヤガヤと賑やかなのとは違って、皆さん、お一人お一人が作品に近づいて、じーっくり細部を(日本美術鑑賞の醍醐味は、”細部”を楽しむところに尽きます!単眼鏡ご持参の方も多くお見かけします)ご覧になられているせいもあってか、静かです。

前会場の山口県美の担当Polarisさんからも、「圧倒的に男性のお一人様が多いですよ」とは聞いていましたが、確かに一番多いのは、ご年配の方々。愛媛では、ご夫婦や2、3人のお友達連れが多いようです。
小さなお子さんにはちょっと難しいというイメージかと思うので、今のところファミリーはあまりお見かけしません。



こういう日本の古美術系の展覧会で、take4が一番嬉しく思うのは、若いカップル(高校生とか大学生)が、すごく熱心に見てくれている時です。今回もすでに何度か見かけました。小さなお子さんたちがいろいろ感想を言ってくれるのも素敵なのですが、学校帰りなんでしょう、夕方、制服の高校生カップルが、イチャイチャせずに(笑)真面目に絵を見てくれている後ろ姿に、何だかグッと来てしまいます(take4も年を取ったせいですね・・・)。
美術館でデートというのは定番中の定番ですけど、ベルリン展を選んでくれた若者たち!ありがとう!素敵な大人になってください。

2008年10月12日日曜日

ベルリングッズ③

take4です。
3連休の中日、今日も絶好のお出かけ日和です。お買いものや行楽のスケジュールに、是非、美術館も加えてください。

昨日の入場者数は、会期中の最高記録達成。フロアレクチャーも、おかげさまで大盛況でした。熱心に耳を傾け、たくさん質問していただいたので、take4も我を忘れてしまい、予定時間をかなりオーバーしてお話してしまいました。終わった後は、燃え尽きてグッタリ・・・。ご参加くださいました皆様、本当にありがとうございました!
なお、このフロアレクチャー、会期中にもう一回あります。作品の一部展示替えを経て、11月8日(土)の14時から開催です。

話題は変わって。今日の本題は、恒例のグッズ紹介です。

今回のショップコーナー全景。展覧会チラシでも、ひときわ目を引いている黄色(カナリアイエローっていうんですかね?ご存じの通り、ドイツ国旗の3色のうちの1つです)を、今回はイメージカラーにして、あちこちで使っているのですが、ショップもご覧の通り。ポップで明るく、かつ上品さもあって、スタッフ一同気に入っております。


で、おすすめ第3弾は、コレ。


知る人ぞ知る、ドイツの高級紅茶「ロンネフェルト」の茶葉です。
ヨーロッパの人たちは、ティータイムにおしゃべりするのが日課のようになっていますが、もちろんドイツもそうです。take4、この展覧会の準備で昨年ベルリンへ行った時にも、至るところにカフェ(特にオープンカフェ)を見かけました(ちなみに、超タイトなスケジュールだったのですが、どうしてもオープンカフェでお茶してみたくて、帰国前夜に何とか行くことが叶いました)。


ドイツというと、コーヒーのイメージが強いんじゃないかと思いますが(ビールは除きます ^^;)、実はダージリンティーを世界一仕入れているのだそうです。この「ロンネフェルト」は180年以上の歴史を持つ、ドイツ最高級の紅茶ブランド。ドイツ国内や世界各国でも、4つ星・5つ星クラス以上のホテルで使用されているそうです。実はtake4、普段はコーヒー党なので、紅茶は全く門外漢。ゆえに、これ以上の蘊蓄は語れないのですが(^^;)。

実はこの紅茶、以前ご紹介したドイツ製蜜蝋クレヨンなどとともに、この巡回展の前会場である山口県立美術館のショップで扱われていたものです(山口県美のベルリン展ブログもご覧ください)。take4ほか愛媛のスタッフも、8月9月に視察にお伺いした際に、特設カフェで実際にいただいてみて、あまりの美味しさに、愛媛でも是非販売してみたい!・・・ということに。

ロンネフェルトの茶葉は、日本国内では専門の取扱店以外は、百貨店などでも扱っていません。当初は、ハードルかなり高いかな・・・と思いながらも駄目元で、山口県美でグッズ担当をされていた学芸員のMJさんに相談したのですが、快く業者さんをご紹介してもらい、晴れて実現の運びとなったわけです。

定番のものから、ハーブティー、フルーツティーなど、種類はさまざま。中でもフルーツティーは、茶葉を使わず、ラズベリーや葡萄、ピーチなどの干した果物だけで作られていて、甘い香りがたまりません。上の写真は100g入りの茶葉(全10種類)。他にも下のようにティーバッグタイプのもの(全12種類)もあります。


これから、日に日に寒くなっていく季節。お家であったかい紅茶を入れて、シアワセなひとときを楽しまれる方も多いでしょう。どうぞ、展覧会をご覧の後は、ショップも覗いてみてください。お土産にも最適です!

今後さらに、各スタッフおすすめの茶葉をご紹介できたらと思っています。
今日は、普段のキャラと違って少しだけ格調高い(?)お話でした・・・。


2008年10月11日土曜日

会いに来て

今日から3連休ですね。
松山は昨夜はひどい雨でしたが、今朝からは回復し、3日間は良いお天気のようです!

take4、今朝は6時に起きて、NHKの情報番組「おはよう四国」(生放送)に出演してきました。もちろん、ベルリン展の宣伝ですよ。ご覧になられた方もいらっしゃいますでしょうか・・・面が割れてしまいましたね。
さてさて。
このブログでも何度となく登場している、アジア美術館随一の至宝「天稚彦草紙絵巻」(あめわかひこそうしえまき)ですが、公開は残すところ、今日を入れてあと3日。明後日13日(月・祝)までです!

今から500年以上前、室町時代に作られた現存最古の七夕絵巻。ベルリンでも展示される機会の少ない名品中の名品です。絵の中では、最終的に七夕姫(織姫)と天稚彦(彦星)は一年に一度会うことを許されますが、鑑賞する私たちは、今度いつ会うことが叶うのでしょうか。本当に貴重な一時帰国です。是非とも、愛くるしいこの絵巻に会いにいらしてください。


あ、それから。本日午後2時からは、フロアレクチャーを行います。それぞれの作品の紹介と、それにまつわるエピソードをいろいろお話する予定です。もちろん「天稚彦」も!

2008年10月8日水曜日

やって来ました!

本日は、南館県民ギャラリーをレポートします。
南館ギャラリーは、1~3階の全12部屋を展示スペースとして貸出をしています。休館日に展示作業を行い、約1週間展示。皆様に観覧していただき、その後、休館日前夜(夕方まで)に撤去。毎回、この繰り返しをしています。なので、どこかの展示室では、必ず何かの展示を見ることができると、足を運んでいただく、常連の方も居られます。

しかし、本日、週明けにも関わらず何も展示されていません。当然、鑑賞者の方も居られません。でも、全館、電気が煌々と付き、その下を大きなワゴンを一杯にして運ぶ光景が、朝から繰り返されています。

そして、そこここの展示室には、大量の箱・箱・箱


そして、壁には、大量の作品が置かれています。


そうです。皆さんおなじみの「秋季県展」の準備が始まりました!
秋季県展は、10月18日(土)からなのですが、その前に、愛媛県美術会の先生方による審査が行われるため、昨日より、3日間の搬入作業が、始まっているのです。
南館のギャラリーは、観覧者の姿も見えず、ひっそりとしていますが、南館周囲の道は、作品を搬入する人たちが車でやってきては、去っていくので、車の列が朝から途絶えません。
搬入時間ぎりぎりになっても、作品を運んでくる人が途切れず、美術館の地下もてんやわんやの大賑わいです。


美術館と一字違いの愛媛県美術会さん(事務局は美術館の中にあり、長いお付き合いの団体さんです。)が開催する「秋季県展」。今年も賑わいそうですね。
8部門の展示は、前期・後期に別れています。お間違いのないように。また、美術館新館のベルリン展も併せてご鑑賞ください!
追記: 前期:10月18日(土)~10月28日(火)
        洋画・版画・写真・グラフィックデザイン
     後期:10月31日(金)~11月9日(日)
        日本画・彫塑・工芸・書道  

2008年10月6日月曜日

出前ワークショップ



先日、小野中学校(松山市)のアートフェスティバルに招かれ、木版リトグラフのワークショップを実施してきました。
木版リトグラフとは、木を版材に使用し、版材に脂肪分の多い描画材(クレヨンのようなもの)で描いたところが版になるリトグラフの技法で版を作り、加えて、木版と同様に彫刻等で彫ったり、水彩で多色にできたり、という特徴を持ちます。
それぞれが作った版をまとめて刷ると大きな作品になることをねらって、事前に生徒が考えた「秋」をテーマにそれぞれのイメージする秋を個々に絵にしました。
「描いたものがそのまま版になる?」が想像つかない感じで、描画が始まり、製版、彫刻と進み、いよいよ油断禁物の刷りに突入。水と油の反作用を利用し、描画した部分に油性インクをのせていく作業は、常に版をスポンジで濡らしながら、余分なインクは拭き取りながらと、終始気が抜けない工程です。インクが充分版についたら、刷り。版画の刷りに欠かせない道具といえばバレンやプレス機ですが、今回は、道具は使いません。生徒自らがプレス機がわりになってもらい、版に紙をのせた上に、みんなでのっかり、しっかり足踏みをして刷りました。
お月見、きのこ、くり、お祭り、スポーツ.etc・・・秋の楽しみがいっぱいつまった作品が出来上がりました。
この作品は、小野中学校の文化祭で展示される予定です。

2008年10月5日日曜日

Let’s Communication!

  yukinkoです。10月1日のオープン以来、毎日たくさんのお客さんにおいでいただいているベルリン展ですが、本日、日曜日から展覧会恒例の対話による鑑賞プログラム「Danke!ベルリン・トーク(今回のタイトルです)が始まりました。今回は会期中、日曜日が7回ありますので、合計7つの作品をトーク作品として取り上げています。
  本日も、午前11:00からいつもどおり始まったトーク、そして終わった後は、これもまた、毎回恒例の反省会へ。反省会については以前にもご紹介しましたが、まず最初は、その日のトークの司会を務めたスタッフ自身の自己点検(スタッフ間では「自己申告」・・・と呼んでいます~)から始まって、その後はガイドスタッフメンバーからの講評・・・①今日のトークで良かったと思うこと、②こうすればもっと良くなると思うこと、等々を話し合って、反省会を終えることになります。和やかな中にも毎回学ぶことの多いこの反省会。そして、今日はこれまでで一番ズシーンとくる展開となりました・・・。
  実は今日の反省会は時間内では結論が出ませんでした。詳しくは省きますが、議題に『どうすればお客さんに、トーク(作品を「みる」こと)を楽しんでもらえるか』ということが上がっていて、その準備のあり方をめぐって、お互いに率直な考えが交わされました。が、結論には至りませんでした。
 このことは午後になってもyukinkoの中でぐるぐると回っていて、ただわかっているのは、“お客さんを迎える「本番トーク」に向けての「練習」は必要不可避なものである”、ということだけでした。そこのところを軸にして、yukinkoしばら~く自分で考えていたのですが、ついにとうとう「同僚巻き込み策」に出ました。つかまってしまったのは、友の会職員のkuoさんと同じ普及係のa-tashiさん。二人とも他の仕事をしていたのですが、快く相談にのってくれました(感謝です)。しかしこの時、すでに夕方・・・外はマックラ、雨もどんどん勢いを増して来る・・・でも、こうやって相談にのってもらい、またある程度時間が経って来ると、物事をとても冷静に眺められる・・・ということに気がつきました!
 誰しも自分にとって耳に痛い言葉は避けたいところですが「なんとか良い方向にしよう、どうやったら一番良いのか」ということを本当に考えて発せられた相手からの言葉は、不思議と時間が経つにつれ心の中に響いてくるようです。
 yukinkoの知っている、関西のとある博物館では毎週金曜日に学芸員会議が開かれるらしいのですが、聞くと、毎回「巨○の星」ばりに、ちゃぶ台をひっくり返しそうな勢いで話し合いが行われるそうです(汗)。しかし、その博物館はいつも館のことを良くしようとみんな真剣そのもの。お互いに言いたいことが率直に言える環境にあるようです。館内にも活気があります。また、先日伺った、山口県立美術館でもボランティアスタッフ間の話し合いは大変真剣で、先日ご紹介した「熈代勝覧」のプログラムひとつとっても、実際にお客さんの前に登場するまでには、多くの話し合いを尽くされるそうです。
 人間、ともすると、ひとりよがりに陥ってしまいがちですが、自分が一生懸命考えて考え抜いたことならば、それを自分以外の誰かに伝えるということは、次の何かにつなげるためにとても大切なことなのだと思いました。真剣勝負はきつい!でも『面白い』!・・・ということで、また明日から、がんばるぞ~!!

 ※『面白い』の意味は、かつて人々が囲炉裏を囲み、食事をたのしみ、よもやま話に興じるその顔を照らす白い火影・・・お互いをみつめ、お互いの存在を慶びあう、そんな愉しさを“面(おもて)が白い”“面白い”というのだとか。(図説「民俗探訪事典」山川出版社より)言葉には諸説あると思いますが、これは素敵な語源だと思いました。今日は、柄にもなくマジメな話のため、写真を撮るヒマがありませんでした。ごめんなさい。

本日も賑わいました!

アトリエ2で、「アトリエ同好会(染織)」を開催しました!

毎年1種目を定め、同じ興味を持つ者が集まって、知識を教えあったり、一緒に調べたり、創ったりをしています。唯でさえ、アトリエでは染織が人気種目で、初めてのアトリエワークショップで卓上機の使い方は説明しており、長い利用者も多く自分たちで制作できる方たちが大半ですが、今回は高機を期間限定で置いたこともあり、染織をテーマにしています。
自分の経験を基に、違う作業をしていても、糸の組み合わせ方や、模様の付け方などなど、興味ある人たちの会話は途切れることがありません。

今日は、(下の写真で)手前ではアトリエで染めた糸を巻いています。中ほどでは、以前アトリエで生葉の藍から染めた羊毛を紡いで毛糸にしています。その横では、卓上機に経糸をかける算段をしています。その奥では、高機に経糸を張るために、色合わせ、本数を検討しています。左手奥の流しでは、藍染め部隊が染める準備をしています。本日もまったり、雑然としながらも楽しめる一日となりました。
今治タオルのマフラー(白とアイボリー)が藍染めの素敵なマフラーになりました。
Tシャツを染めたり、白の洋服やハンカチ、古い着物の反物を染め直してみていました。思ってもいなかった下地の模様が浮き出てきて、素敵なものになっていました。

次回、来月9日(日)に、フェルトシート、紡ぎ、藍染めと、また様々な活動を行うことにしています。興味のある方は、のぞいてみてください!

2008年10月4日土曜日

男鹿さん写生大会、無事終了しました。

 本日は晴天に恵まれ、写生大会が無事終了しました。
朝、男鹿和雄さんが自分で描いた城山公園の作品2点を紹介しながら、絵を描くのに大切なことをお話してくださいました。それは自分で気に入った場所、描きたいものを見つけること、そして、決めた場所で一所懸命描くことです。とてもシンプルなことですが、大切なことだと思いました。
 また、紹介していただいた作品にも、男鹿さんの誠実な人柄がとてもよく出ていて心が洗われました。当館での展覧会では多くの作品をみていただけますので、楽しみにしてくださいね。

2008年10月3日金曜日

ベルリン展プログラム

 本日は、おとついからはじまったベルリン展プログラムのラインナップをアップします。今回出品の作品は本当にどれも面白いものばかり。ですので、期間中全ての作品について、ひとつずつ楽しめるようなトークプログラムや講座を心がけました!。
 芸術の秋!は、これからが本番。どうぞ愛媛県美術館のベルリン展で、じっくり、ゆっくり作品鑑賞をお楽しみください!※プログラムチラシは会場入口にも準備しておりま~す。どうぞご自由にお取りください。

ベルリングッズ②

ここ最近ご無沙汰していたa-tashiです。

本日、立て続けにお二人から、「ここしばらくブログに登場しないねぇ~(早く、書け!)」(この( )内の言葉は、yukinkoさん!の心の声)と云われてしまったので、ベルリン展のグッズを紹介することにしました。

図録に続き、第二弾でご紹介するのは、ドイツ製のクレヨン。ドイツらしく、安全性も高い蜜蝋を使用した物で、今回は12色と8色、そして形もブロックタイプとスティックタイプの2タイプが登場です。


写真で、蓋をあけている8色のブロックタイプを購入。事務所に戻り、イラストが得意なkuoさんに紙と添えて差し出してみると、チョチョイと描き始めたのが下の絵。kuoさんの可愛いイラストに見入ってしまいそうですが、ここはクレヨンの宣伝。8色ですが、十分に楽しめている&綺麗な発色です。

一度、描き始めると乗りに乗ってしまったkuoさんは、さらにステンドグラス風の t さんを描いた絵もサラサラと描いてくれました。


この絵の具、蜜蝋に安全性の高い顔料を使用しているので、小さなお子さんにも安心して使えます。その上、簡単な描画技法の紹介もしてくれているご丁寧さです。クレヨンを熱で溶かし、描くこともできるようです。a-tashiは、今晩、布に描くのを試してみるつもりです。

2008年10月2日木曜日

Welche Szene?Was machen sie?

 Welche Szene?Was machen sie?(どこの場面だと思う?何をしていると思う?。)
 これは、今回のベルリン展に出品されている『熈代勝覧(きだいしょうらん)』という絵巻物をもっと楽しんで頂くために、展示室内に登場したハンズ・オン(Hands On)展示への誘い文句です。(★展示は本物の作品のちょうどまん前に設置されていて、会期中いつでもお楽しみいただけます。)
 ハンズ・オン展示とは、視覚だけでなく、時にはその他の五感も使ってモノをじっくり観察することを促し、作品や資料を「みる」ことを楽しめるよう、工夫が施された展示の総称です。今回のこの展示では触覚や嗅覚を駆使する、ということはありませんが、十分、体と頭を動かして頂いて、作品を楽しめるようになっています。
 この『熈代勝覧』のハンズ・オン展示、展覧会オープン以来好評で、本日もチャレンジしている人の波がちょうどとぎれたところですばやく激写!してきました。(看板にもなっているカナリアイエローはベルリン展のイメージカラーです)
 実はこの展示、始めは予定に入っていませんでした。いえ、やりたいな、という想いはあったのですが気がついた時には、すでに9月も半ばにさしかかり・・・残された時間も少なく、あまり慌てた状態で作成してもなあ・・・うん!そんなムボーなことは止めよう!とyukinko、今回はアイディアを温存し、チャレンジを次回に見送ったつもりでした。 が、展示作業中、展覧会の主担当であるtake4さんがポツリと言った一言・・・「yukinkoさん、ここ(『熈代勝覧』という絵巻を展示しているスペースです)結構広いですよねえ。なんかちょっと寂しいですねえええ」この一言が~!!!yukinkoのチャレンジ魂に火を付けてしまいました。その時、展覧会オープンまであと4日!しかし、「まだ」4日ある!!受けて立とうじゃないですか~!!!(←誰に?)
  かくして、オープンの日までに展示は出来上がりました(エッヘン)。

 『熈代勝覧』とは“輝ける御代のすばらしい大江戸の町の姿をどうぞご覧あれ”という意味で、今から200年前の江戸のメインストリート“日本橋通り”を行き交う1671名の人々の姿を丁寧に、実に活き活きと活写した絵巻物です。描かれた人々の様子が多彩であるため、いつまでも見ていて本当に飽きない作品なのですが、残念ながら作品の保存上、公開できる場面が制限されています。また、他の作品に比べてサイズが小さく、描かれている物も小さいため、複数の人数でひとつの作品を共有する対話型のプログラムにはちょっと難しい。しかし!この作品を「みる」楽しさをお客さんに伝えたい!『熈代勝覧』の世界をもっと楽しんでほしい! と、このような想いからとうとうこの展示は産まれることとなりました。さあ、それでは、どうなっているのかというと~・・・  まず、展示が設置されたテーブルの中央に何やらパズル片(全部で64枚あります!)がバラバラに置かれています。
 手にとってみると、そこには日本橋通りを行き交う人々の一場面が・・・。そして何やら○で囲まれた部分があります。そうなのです。これは『熈代勝覧』の場面の一部分。そしてこれからみなさんにチャレンジしていただくのは、テーブルの上に全場面にわたって再現された『熈代勝覧』に登場する1671名の人々の、なんとも楽しげなその姿の中から、必ず!そのどこかに必ず!当てはまるこのパズルの場面をがんばって探してもらうこと、そして何をしている場面なのかよ~く考えてもらうことなのでした~!!

 実はこのパズルのアイディア、京都造形芸術大学の学生のみなさんが大山崎美術館で企画したワークショップ「モネの睡蓮のパズル」と、先日伺ったベルリン展の前会場、山口県立美術館のボランティアスタッフのみなさんが展覧会のために企画された「子どものためのギャラリートーク」でのプログラムがその基となっています。(※そして今回愛媛での展覧会開催にあたり、山口県美のみなさんが、“参考になれば・・・”と開発されたプログラム用のキットを貸して下さいました。 次の写真のとおり、山口のものはちゃんと絵巻状に再現されていて、とても丁寧に作られています!すごいです!)   絵巻は実際にとても長~いので、会議室でその全部を広げてみました。
  う~ん、ブラボー!!山口県美のみなさん、本当にありがとうございました!! そして、ぜひ!愛媛にお越しくださ~い!!!
 さて、話を愛媛バージョンに戻します。先ほどお話したパズルの場面、無事に探し出すことが出来、何をしている場面なのか、う~むむむとしばし、自分で考えて考えて~いろいろ想像してみたその後は・・・。どうぞちょこっとパズル片の裏をひっくり返してみてください。そこにはその場面の楽しいお話が載っています。 と、このように『熈代勝覧』を楽しんでいただくためのこの展示、本日とてもうれしいことがありました。

 ・・・その初老の男性はしばらくパズルを楽しまれていたようでしたが、たまたま近くを通りかかった私yukinkoにうれしそうに話しかけて来られました。そして、こう言われたのです。「この絵巻に描かれた人たちは、みんなにこにこしていて楽しそうだねえ。とても平和な感じがするんだよ。武士の人もちっともえらそうにしていない。さっきからいろいろ探していたのだけれど、本当に誰一人としてえらそうにしている人がいないねえ」・・・yukinko、この言葉を聴いてちょっと泣きそうになりました。なぜならば、それはまさに『熈代勝覧』そのもの。作品を「みる」楽しさが伝わった!その瞬間でした。心から、本当に心から、うれしかったです。ありがとうございました。

男鹿和雄展 写生大会!


明後日4日は城山公園で写生大会が催されます。

秋の爽やかな風の中で、男鹿和雄氏(当館で11月22日から1月18日に企画展を開催。)といっしょに絵を描いてみませんか?多くの方のご参加をお待ちしております!
(尚、この事業は「松山を楽しもうキャンペーン 城山公園オータムフェスティバル2008」の一部です。)*詳細は089-932-2355(愛媛新聞社事業部)まで

ベルリングッズ①

take4です。
前回の八犬伝展では、グッズ選びにも力を入れました。おかげさまで、かなり好評でした。
今回もほぼ同じ担当チームということで、引き続き頑張って、バラエティに富んだ品揃えにしています。
おすすめを順次ご紹介していく予定ですが、第一弾はやはりこれからということで。

巡回共通の展覧会図録です。真っ黒い表紙、なかなかシブいですよね。タイトルロゴから、作品たちが透けて見えて綺麗です。コレクションの重厚さ、上品さがよく表現されていて、take4も気に入っています。
全出品作品の図版、解説、データはもちろん、アジア美術館のヴィリバルト・ファイト館長による論文、日本側で総合監修をいただいた学習院大学の小林忠教授による寄稿、それから各館担当者による小論文など、特に文章が充実しています。take4もいつになく真面目に(笑)、論文を書かせていただいております。この分量で2,500円!愛媛は最終会場なので、在庫が売切れ次第、販売終了となります。

次回からも、素敵なグッズをいろいろご紹介。八犬伝は「江戸」「犬」というキーワードでしたが、今回はストレートに「和」なものだけではありません。展覧会の趣旨である「ドイツ人が愛した日本」に対して、「ドイツの文化を知る、触れる」をコンセプトにしてみました。ミュージアムグッズで国際交流、素敵じゃありませんか!


2008年10月1日水曜日

天晴(あっぱれ)な初日

take4です。
本日より「美がむすぶ絆 ベルリン国立アジア美術館所蔵日本美術名品展」(長いですが、これが正式タイトルです)が始まりました。

昨日の大雨もどこへやら・・・台風も逸れてくれたようで、今日は一転、爽やかな秋空が広がっています。文字通り「天晴(あっぱれ)」な初日。これは幸先がいいぞ。
午前中から、熱心なお客様が多くご来場くださっています。

さて。
今回の展覧会は、会期中に展示替えがあります(詳しくはこちらをご参照ください)。
前半の目玉は、何と言ってもアジア美術館が世界にその名を知らしめる名品中の名品、「天稚彦草紙絵巻(あめわかひこそうしえまき)」です。


今からおよそ500年前、室町時代に作られた絵巻物で、七夕の物語を描いた作品としては現存最古の貴重なものです。詞書(文章)を当時の天皇(後花園天皇)が、絵を当時の宮廷絵師であった土佐広周(ひろちか)が担当しています。すなわち、当時第一級の文化圏で作られた美術史的にも基準となる優品。しかも、この時代の基準的なやまと絵作品というのは、ほとんど残っていないので、まことに奇跡的ともいうべき。日本にあれば、重要文化財指定は間違いないでしょう。
ちなみに、この作品は江戸時代から有名なものだったらしいのですが、明治初期に来日したドイツ人医師・ギールケが入手するところとなり、帰国後の1885年にベルリンの民族学博物館へ寄贈して、現在に至ります。

この絵巻、とっても可憐で色彩も美しく残っています。しかも物語がとても楽しい!今、我々が知る七夕のロマンチックなストーリーとは少し違って、なかなかシュールで、まるでギャグマンガかコントのようなオチが待っています。

この作品、ベルリンの日本美術コレクションの中でも、一番の宝物として大事に扱われています。なので、この巡回展でも各会場とも、冒頭の2週間のみの限定公開になっています。愛媛は、今日から10月13日(月・祝)まで。その後は、パネルでの紹介になります。

是非とも、何ともいえない可愛さとシュールさを、実物を見て堪能していただきたいです!

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